コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

のどの異物感の鍼灸レシピ

かぐわしい香りで楽しませてくれた梅の木も、

6月には実をつけ、種類によっては梅干や梅酒になっているでしょう。

梅はクエン酸が豊富!

クエン酸は体のエネルギー代謝に関わり、

筋肉痛の原因となる乳酸の蓄積を抑え、

痛みを解消してくれる栄養素です。

うっとうしい梅雨の時期は、なんとなく疲れやすいですね。

梅は疲労を回復してくれるアイテムです!

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さて、中国語では梅の種のことを『梅核』といいます。

そして、のどに何か(梅の種)が詰まっているように感じることを、

『梅核気 ばいかくき』といいます。

食べ物や飲み物が飲み込みにくく、

『何か』を吐き出そうとしても吐き出せず、

実際には何ものどには詰まっていない…。

風邪を引いていないのに、のどがイガイガする…。

つい、咳払いをしたくなる…。

そんな症状には、情緒が深く関係しているようです。

不満やストレスをうまく発散しきれず、

内にどんどん溜め込んでしまうタイプの方がなりやすいようです。

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精神的な緊張は、首こり・肩こり・背中のこりなどを引き起こすことも多く、

鍼灸治療では、筋肉の『こり』と精神的な『こり』を丁寧にほぐすことが

大切になります。

ツボには、イライラや不安感、落ち込み、無力感など、心の不調和を

整えるツボもあります。

それらのツボに鍼やお灸をして、体と心のリラックスを取り戻すと、

のどの違和感や異物感も解消されます。

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もう7月!

梅雨のじめじめ感に加えて、気温が急上昇することもあり、

体調を崩さないように気をつけましょう!!!

梅雨と腰痛と鍼灸

最近、

「ぎっくり腰を起こしそうなくらい腰が痛い…」

と当鍼灸院に駆け込んでくる方が増えています。

5月・6月は気温がとっても不安定。

今日みたいにザーザー雨が降っている日は肌寒く感じ、

日差しが痛い快晴の日は、汗が出るくらい暑い!

日中は暑いけれど朝晩は肌寒い日もある…。

おまけにスーパーなどでは冷房が入り始める…。

体は体温調節に大忙しです!

冷えて血行が悪くなると、筋肉も硬くなりがち。

腰痛持ちさんは、普段から腰の筋肉が硬めなので、

さらに硬くなり、

いつの間にか「ギクッと痛めそう」となることも…。

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また、梅雨の時期は『湿邪 しつじゃ』に影響を受ける方もいます。

東洋医学では、自然の気候の変化を重視しています。

気候を変化させる、『風』 『寒』 『暑』 『湿』 『燥』 『火』 が

過剰だったり不足すると、

『風邪 ふうじゃ』 『寒邪』 『暑邪』 『湿邪』 『燥邪』 『火邪』という

邪気(じゃき)になります。

体が弱っていると、この邪気の影響を受けやすくなります。

この6つの邪気には性格があります。

『湿邪』の『湿』は、水に似ていて下に流れやすく、

症状は下半身に現れやすい。

例えば、むくみは脚に現れやすい。

『湿』は重く、停滞する特徴もあり、

湿邪が体内に入ると、頭や体が重く、だるい感じになります。

脚がむくんだり、重く感じる腰痛はこの湿邪が影響しているかも…。

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冷えや湿邪の影響を受けている頑固な腰痛には

しっかり温めることが大切!

当鍼灸院でよく使うのが

灸頭鍼(きゅうとうしん)。

鍼の先にモグサをつけてお灸をします。

鍼の刺激とお灸の輻射熱のW効果!!!

「腰から脚にかけて温泉に入っているみたい」と

よく言われます。

腰~お尻~脚をしっかり温めると、脚のむくみも改善します。

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余談ですが、

腰痛が強いとお尻の筋肉も硬くなりがち。

硬いってことは、お尻の血流も滞っているかもしれません。

当鍼灸院は女性専門ですが、

お尻の奥には子宮や卵巣など大事な臓器が入っているので、

お尻の筋肉を柔らかくして、血行をよくすることも

大切だと思っています。

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新潟の友人から今年もアスパラガスが届きました。

無農薬で作ること自体大変なのに、

気候の急変や原発事故による放射能測定など

さらに手間がかかり、

愛情のたっぷり入ったアスパラガスは格別です!!!

梅雨に大活躍(?)の皮内鍼(ひないしん)

鍼灸は中国から伝わった治療法ですが、

日本人が発案した鍼もあります。

円皮鍼(えんぴしん)。

円形のシールの中央に鍼がついています。

この写真のものは、直径0.2mm、長さ0.9mmの鍼です。

とーっても細く短い鍼なので、

シールを貼っていても違和感はほとんどありません。

ツボの上から軽く押しているかんじです。

頑固で強い痛みなど、

ある程度の期間ツボを刺激し続けたいときに用います。

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皮内鍼(ひないしん)。

これも細く短い鍼(写真は直径0.4mm、長さ5mm)です。

鍼のリングのところをピンセットで挟み、

皮膚の1~2mm下を、皮膚と平行に刺し、

医療用のテープで固定します。

鍼のリングの部分は皮膚には入らず、

鍼全体が皮膚に入ってしまうことはありません。

皮膚に平行に刺しているので、違和感はまったくありません。

これも、ある程度の期間ツボを刺激し続けたいときに用います。

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内くるぶしの近くにあるツボ『三陰交 さんいんこう』。

婦人科の症状の特効穴(とっこうけつ)といわれています。

当鍼灸院では、強い生理痛や生理不順など婦人科の症状に対して、

このツボに皮内鍼をすることがあります。

すると…、

「脚のむくみにも効いて、脚がだるくなりにくいですよ」

皮内鍼をした方から、そんな感想もよく聞きます。

梅雨の時期には、むくみがひどくなる方がいらっしゃいますが、

『三陰交』というツボは水分代謝を調節する働きもあり、

むくみにもよく用います。

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むくみにはお灸も効きます。

自分でこつこつお灸を続けると、むくみにくくなります。

当鍼灸院では、6月12日(火)と6月17日(日)に

むくみをテーマにお灸教室をします。

詳しくは左のカテゴリーの「お灸教室」をご覧下さい。

梅雨本番!

じめじめした季節を乗り切りましょー!

水分代謝と鍼灸

福岡は暑い日が続いていますが、皆さんの住む街はいかがですか。

こんな日のビールは、五臓六腑に染み渡るぅ~、プハーッ!! ですか?

ところで、その五臓六腑をすべて言えますか?

五臓は、肺・心・肝・脾・腎。

六腑は、胃・胆・小腸・大腸・膀胱・三焦(さんしょう)。

三焦?

実は、この五臓も六腑も東洋医学からみた臓器のこと。

三焦は、ヒトの体には実在しません。

東洋医学でいう六腑は、共同して飲食物を消化し、

体に必要なものを取り出し、

必要でないものを体の外に出す作業をしています。

五臓は、六腑が取り出した、体に必要なものから、

気(=エネルギー)、血(けつ)(=栄養)、津液(しんえき)(=水分)を作ります。

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おーっ、やっと出てきた、今日のテーマの『水分(=津液)』。

五臓六腑の中で、津液と深く係わっているのが、脾・胃・肺・腎・膀胱。

むくみなどで津液の代謝が滞る時があります。

その理由は様々。

どの臓器の、どのような働きが滞って、津液の代謝が悪くなっているのか…。

それらを見極めることは、鍼灸治療に欠かせません。

五臓六腑に栄養を送っているのは、経絡。

例えば、肺に栄養分を送っている経絡は、

手太陰肺経(て・たいん・はいけい)。

肺の働き(これは東洋医学からみた働きのこと)が落ちて、

津液の代謝が滞っている場合…。

この手太陰肺経の上にのっているツボに鍼やお灸をすることにより、

この経絡の流れを良くして、肺の働きも、津液の代謝も改善します。

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もうすぐ梅雨ですね。

むくみのある方は、この時期さらにむくみやすくなることもあります。

ご自分で毎日お灸をしていると、むくみが解消しやすいです。

リハビリの仕事をしていた20代の頃。

内くるぶしがわからないくらい、脚がむくんでいました。

鍼灸師さんにお灸の仕方を教わり、毎日お灸をしていたら、

内くるぶしがわかるようになり、脚も軽くなりました。

今は、

台座灸(だいざきゅう)というお灸が市販されています。

手軽に自宅でお灸ができますよ。

当鍼灸院では、6月12日(火)と17日(日)に、

むくみをテーマにしたお灸教室を開催します。

一緒にお灸をしてみませんか。

詳しくは、左のカテゴリー『お灸教室のご案内』をご覧下さい。

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前回といい、今回といい、難しい話となりました。

目に見えない経絡とツボを使って治療する鍼とお灸。

難しくてなかなか説明しきれませんが、と~っても魅力的な治療方法です。

むくみと水分代謝

以前、むくみのことをブログに書いたなぁ~。

下書きノートをペラペラめくっていたら、驚きっ!

2011年6月3日、むくみのしくみ!

おっ!

2011年6月5日、むくみの原因その1!

はいはい!

2011年6月7日、むくみの原因その2!

それから?

2011年6月9日、脚のむくみ対策!

ひょー!

2011年6月11日、手と顔のむくみ対策!

最後に!

2011年6月13日、むくみの鍼灸レシピ!

隔日でむくみを特集している!

今の自分では考えられない気の入れよう!

『むくみ』に興味のある方は、ぜひご覧下さい。

ということで、今日のブログはおしま~い!

なんてウソウソ!

ちょっと違う角度からむくみについて書いてみます。

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私たちは、飲料水や食物の中に含まれている水分などによって、

体の中に水分を取り込んでいます。

そして、それと同量の水分を尿や汗などで体の外に出し、

体の中の水分量は常に保たれています。

ヒトの体の中に水分ってどれくらいあると思いますか。

体重の約60%だそうです。

体重が50kgの人は約30ℓ。

では、その水分って体のどこに入っていると思いますか。

細胞の中に、体全体の3分の2の水分があり、

残りの3分の1は細胞の外にあります。

『細胞』って???

脳ミソも、皮膚も、骨も、筋肉も、内臓も、

たーくさんの細胞が寄り集まってできています。

ヒトの体の細胞は、約60兆個! 約270種類!

ではでは、どうやって細胞に水分が入るのでしょうか。

心臓からドドーンッと送り出された血液の中に水分も含まれています。

その血液は動脈を通って全身を巡ります。

このときに、血管の壁から、じわじわと血液中の水分がしみ出て、

隣の細胞に水分が入っていきます。

血液の中には水分だけでなく、酸素や栄養分も含まれ、

それらも細胞の中に吸収されます。

細胞に吸収された水分や栄養分はその後どうなるか…。

いらなくなった水分のほとんどは静脈に吸い込まれ、心臓へと戻っていきます。

残りの水分や余った栄養分はリンパ管に吸収され、運ばれます。

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これが正常な水分代謝。

動脈の中を通ってきた、新鮮な水分が細胞に吸い込まれ、

その後、静脈やリンパ管に吸い込まれていく…。

これがむくみの状態。

静脈やリンパ管の流れが悪いと、水分が吸収されない!

そうすると、細胞と細胞の間に水分がどんどんたまって、むくんじゃう!

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なーんとなく、イメージできたでしょうか。

体の水分代謝が落ちて、むくむ理由は様々。

2011年6月5日と7日のブログに様々な原因を、

その後のブログには対処法も書いていますよ~。

次回は、『水分代謝と鍼灸』について書いてみます。

難しい話におつきあいいただき、ありがとうございまーす!

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当鍼灸院内で、6月12日(火)と6月17日(日)に、

むくみをテーマにしたお灸教室を開催します。

興味のある方は、左のカテゴリーの『お灸教室のご案内』を

ご覧下さい。

お気軽にご参加下さ~い!