コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集 生理の話 1~生理のしくみ・その1

ぱんぱかぱ~~~ん!

ホームページのリニューアル記念として、特集を組みまーす!

テーマは『生理』。

女性にとって、毎月やってくる生理は、

健康を把握できるバロメーターの1つでもあります。

生理のしくみ、女性ホルモン、生理痛、生理不順、不妊症、

更年期症状など、生理にかかわることを特集しようと思います。

このブログを読んでいる男子!

ご自身は『生理』とは無縁ですが、

奥様、彼女、姉、妹、上司、同僚、部下、友人、

よく行くコンビニの店員などなど、あなた周りに女性はいっぱい!

毎月、女性の体がどんなふうに変化しているのか、

知っておいてほしいな…って思います。

今回の特集も長くなるかもしれませんが、お付き合いください。

 

 

これは、女性の骨盤の中。

子宮(しきゅう)の前方には膀胱。

後方には直腸があります。

腎臓で作られた尿は膀胱にためられ、

約350mlたまると尿意が生じ、排尿となります。

直腸は便の通り道ですね。

 

 

これが子宮。

医学書を読み返すとっとっと…、

大人の女性の子宮はほぼ鶏卵大で、全長約7㎝、重量約60~70g。

毎月、ここで生理は起きています。

妊娠中は生理がなく、この中で胎児(たいじ)が育ちます。

胎児の成長とともに、子宮はどれくらい大きくなると思いますか?

20~30倍だそうです。 すごいですね。

 

では、生理の話。

生理とは、「約1ヶ月の間隔で起こり、数日で自然に止まる

子宮内膜(しきゅう・ないまく)からの周期的な出血」のこと。

子宮内膜とは、子宮の中の側壁にあたります。

生理の周期は、「生理の始まった日から、次の生理の始まる前日まで」。

知っていましたか?

この周期は28~30日が最も多いそうですが、個人差があり、

ストレスや健康状態でも変化します。

正常範囲は25~38日。

生理の日数は3~7日。

日数にしても周期にしても、範囲に幅がありますね。

 

生理にかかわるのは、子宮、卵巣(らんそう)、そして脳です。

次回は、この3つの臓器がどのような働きをして生理が起こるのか、

ご紹介したいと思います。

よろしくでーす!

 

福岡は急に肌寒くなりましたが、皆さんの住む街はいかがですか。

風邪をひかないように、気を付けましょう!

お灸教室ミーティング・ノート~塩灸っていいかも…

今年の4月から始めたお灸教室。

毎月、第2火曜日と第3日曜日に開催しています。

同じことを淡々と繰り返すことが苦手な私は、

お灸教室でも何か変化球を入れたくなる。

今月のお灸教室のテーマは、『腰痛』。

腰に自分でお灸をするのは難しいので、

今回初めて塩灸を取り入れました。

 

参加者のご協力を得て、今日11日(火)に開催したお灸教室をご紹介。

塩灸をご自分で作ることからスタート!

 

不織布のパックに塩を入れ、

 

こんなふうに包む。

 

ラップをして、

 

電子レンジでチン!

塩がかなり熱くなることもあり、2枚のハンドタオルで塩灸を挟み、

温度調節!

 

とーっても簡単に作れます。

今日は椅子に腰かけたまま、お尻の真ん中とおなかに、

下着とズボンで塩灸を挟むようにしました。

どこでも温められるのがいいですね。

ぬくぬくと温かいです…。

 

今日は、ぎっくり腰など強い腰の痛みに用いるツボに

台座灸もしました。

 

腰腿点(ようたいてん)といいます。

手の甲に目玉が出来てかわいい…。

 

今月は16日(日)にも同じテーマでお灸教室を開催します。

(おっと、24時を過ぎ、今日は昨日になりました。)

塩灸に興味がある方、ぜひご参加ください。

教室の詳細は、左のカテゴリーの『お灸教室のご案内』をご覧ください。

 

東洋医学と西洋医学の腰痛治療

東洋医学では、この世の中のすべての事物は『陰』と『陽』に分けられ、

両者は対立しあい、制約しあう…と、とらえています。

さて、ここで問題。

『上』は、『陰』でしょうか? 『陽』でしょうか?

『上』は、『陽』。 『下』は、『陰』。

『右』は?

『右』は、『陰』。 『左』は、『陽』。

『男性』は、『陽』。 『女性』は、『陰』。

(どうしてって、つっこまないように…)

 

体に張り巡らされている経絡(けいらく)もしかり!

陰の経絡と陽の経絡があります。

腰痛治療でよく用いられる、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』。

この経絡の始まりは、目頭と鼻の間にあるツボ、『睛明 せいめい』。

おでこ→頭頂→後頭→うなじ→背骨の横→お尻の中央→太ももの後ろの中央

→膝裏→ふくらはぎの中央→外くるぶし。

そして、足の小指の外側にあるツボ、『至陰 しいん』で終わります。

すべての経絡の中で、一番長い!

この経絡の上にのっているツボは片側67個。

左右合わせて134個!

鍼灸治療では、この経絡の上にのっているツボを使って、

経絡の流れを良くして、腰痛を改善します。

 

 

 

これは、ツボ・モデルの背中。

背骨の外側の2本の黒線が、足太陽膀胱経。

このツボ・モデルは左しか経絡が描いてありませんが、

もちろん右側にも対称的に2本あります。

腰痛治療には、腰のツボを使いますが、

脚のツボもよく使います。

 

名前からしてわかるように、『陽』の経絡。

この経絡には、『陰』の経絡の相棒がいます。

『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』。

この経絡は、足の裏にあるツボ、『湧泉 ゆうせん』からスタート!

内くるぶし→膝の内側→太ももの内側→おなかの中央近く→胸の中央近く。

そして、鎖骨内側の下にあるツボ、『兪府 ゆふ』で終わります。

この経絡の上にのっているツボは片側27個。

左右合わせて、54個。

 

 

 

これは、ツボ・モデルの胸からおなか。

胴体中央の外側の黒線が、足少陰腎経。

先ほどの『足太陽膀胱経』とは、表と裏の同じ位置にあたります。

 

これらの『陰』と『陽』の経絡のバランスを整えることが、

東洋医学では重要となります。

 

 

私は、鍼灸師になる前は、理学療法士(リハビリ)をしていました。

西洋医学で腰痛を治すとなると…、

骨、筋肉、神経の状態の把握が重要となります。

リハビリ(=運動療法)で、アプローチできるのは筋肉。

痛んでいる腰の筋肉を温めたり、

ストレッチングで柔軟性を出し、

筋力をつけていく…。

このとき、『背筋』の相棒の『腹筋』のフォローも大事!

腰を痛める原因の1つは、背筋と腹筋のアンバランス。

腹筋が弱く、背筋(特に腰)ばかり働かせてしまうので、腰痛に…。

 

腹筋に力を入れながら、背筋を少しずつ緩めることにより、

私たちは滑らかに上体を曲げることができます。

反対に、上体をゆっくりと反らせるときは、

背筋を少しずつ縮めて力を入れ、

腹筋を少しずつ伸ばして力を緩めていきます。

表(腹筋)と裏(背筋)が協調して動けることが

腰痛治療の大事なポイントになります。

 

 

こんな見方をすると、

東洋医学と西洋医学って共通点があると思いませんか?

今月のお灸教室のテーマは、『腰痛』。

テキストを作りながら、こんなことを考えていました。

 

腰に自分でお灸をするのは難しいですね。

お灸教室では、モグサではなく、塩を使った塩灸もします。

パックの中に塩を入れて、電子レンジで温めます。

火を使わないので、腰に自分でしても安全です。

作り方は簡単なので、参加者の方と一緒に塩灸を作ります。

9月11日(火)と16日(日)に開催します。

興味のある方はどうぞご参加ください。

詳細は左のカテゴリーの『お灸教室のご案内』をご覧ください。

 

またまた、長いブログにつきあっていただきありがとうございました。

専門的すぎて、難しかったかなぁ~。

もうちょっとわかりやすく書けるように、修行しまーす!

 

体のしくみあれこれ~暑さへの適応

蒸し暑い日が続きますが、皆さん体調はいかがですか。

私はエアコンが苦手で、仕事以外では扇風機を使っています。

以前は、『あごからポタポタ汗が落ちる時に温度計を見ると、

室温は30℃!』でした。

これが、私の体の変化の目安で、嫌でもエアコンをつけていました。

最近はちょいと違うようです。

全身から常に汗がにじみ出始め、

温度計を見ると、32℃! 湿度50%!

ここまで室温が上がっているとは気づかず、びっくり!

慌ててお茶を飲み、塩飴をほおばりました。

ヒトは恒温動物(こうおんどうぶつ)といわれています。

外が暑くても寒くても、体内の温度を一定に保ちます。

暑い時は汗がたくさん出て、皮膚の血管が広がることにより、

血流も増加し、体内にこもった熱を外に出すパワーが高まり、

体温の上昇を防ぎます。

また、汗がたくさん出すぎたら、体内の水分や塩分が減ってしまうので、

体の中では、それを防ごう!という反応が起きます。

1.アルドステロンというホルモンが腎臓に働きかけ、

尿として体の外に出る水分の中の

ナトリウム(塩分)の量を減らします。

2.バソプレッシンというホルモンが腎臓に働きかけ、

尿として体の外に出る水分の量を減らします。

3.口の渇きを感じて、水分をとることを促します。

…などなどです。

とはいっても、この体の調節機能にも限界があります。

ガンガン動き回っていなくても、長時間暑い部屋にいると、

先ほどの体温の調節機能が働かなくなり、

体内に熱がどんどんこもって、熱中症になることもあります。

これからの季節、気をつけましょう!

私は、自分の汗のかき方に頼らず、こまめに温度計を見ます!

膝の痛みをやわらげるツボたち

膝周辺にツボはたーくさんあります。

ありゃりゃりゃ、薄い色の手描き図ですみません。

膝蓋骨(しつがいこつ)(膝中央にある皿状の骨)の周りだけでも

7個!

膝蓋骨を鶴の頭に見立て、その頂点にある『鶴頂 かくちょう』。

膝蓋骨の上の、左右にある『膝上二穴 じつじょうにけつ』。

膝蓋骨の内側と外側の中央にある『内膝房 ないしつぼう』と

『外膝房 がいしつぼう』。

膝蓋骨の下の、左右にある『膝眼 しつがん』。

この絵は右脚。

ツボは左脚にも対称的にあるので、

『鶴頂』は右脚と左脚とあわせて2個、

それ以外のツボは4個あることになります。

               *

これは膝を内側から見た図。

膝の内側の痛みを訴えられる方が多いですが、

膝の内側には、『曲泉 きょくせん』 『膝関 しつかん』

『陰陵泉 いんりょうせん』という3つのツボがすぐ近くにあります。

               *

膝の外側には『陽陵泉 ようりょうせん』。

               *

分かりづらい写真で申し訳ありませんが、

膝の後ろには、『陰谷 いんこく』 『委中 いちゅう』 『委陽 いよう』

『浮郄 ふげき』というツボもあります。

膝の痛みを鍼やお灸で治す時に、どのツボもよく使います。

               *

膝の痛みが長いほど、膝周辺の筋肉はガチガチに硬くなっています。

筋肉が硬くなると、筋肉の伸び縮みが不十分となり、

筋力も落ち、運動に対しての耐久性も落ち、すぐ筋肉痛になります。

筋肉の痛みは、筋肉の中央よりも、筋肉のはしっこ

(=筋肉が骨についている部分)が痛くなることが多いように思います。

太ももの筋肉は、膝周辺の骨についているので、

膝の痛みが、筋肉の痛みなのか、膝の関節の変形からくる痛みなのか、

ご自分では判断がつかない方が多いです。

鍼やお灸で治療できるのは、筋肉の痛み。

関節の変形を治すことはできません。

膝を中心に、脚全体を丁寧に触れて、どこが痛いのか、

どの筋肉が硬いのかを見極めて、鍼やお灸に使うツボを決めます。

               *

治療期間中、膝を安静にしておきたいところですが、

膝は使わないわけにはいきません。

立ち上がったり、立ち続けたり、階段を上り下りしたり、歩いたり…。

運動中、膝に負担はきます。

日常の中で、硬くなりがちな筋肉をやわらかくするのに、

自分でのお灸や筋肉のストレッチは効果的です。

簡単に自分でできる台座灸(だいざきゅう)というお灸が市販されています。

当鍼灸院では、第2火曜日と第3日曜日にお灸教室をしています。

今月のテーマは「膝の痛みをやわらげよう!」です。

参加者の皆さんと、膝の痛みに効くツボにお灸とツボ押しをします。

膝の痛みが気になる方は、お気軽にご参加ください。

詳細は左のカテゴリーの『お灸教室のご案内』をご覧下さい。

               *

ところで、、先ほどの話の続き…。

膝の痛みの治療中、

膝周辺の各々の筋肉にピアノ線のようにピンと張ったスジを

みつけることがあります。

このスジをほぐさないと、

その筋肉全体の柔軟性は充分には回復せず、

いつまでも硬くなりやすい筋肉のままです。

「スジとり名人になりたい!」と思いながら、

私は指先の感覚に意識を集中して、スジをみつけ、

鍼やお灸でスジを普通の筋肉に戻すようにしています。

               *

またまた長いブログとなりました。

最後まで読んでいただきありがとうございます!