コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集むくみ ~むくみの原因 その2

福岡もとうとう梅雨入り。

小さい頃は、おニューの長靴を早く履きたくて、

雨が降るのを心待ちにしていました。

雨上がりの水たまりに入って、大きく足踏み。

「コーヒー牛乳のできあがりぃ~」なんて楽しんでいました。

今はアスファルトの道ばかりで、土の道がなくなり、

コーヒー牛乳は作れませんね。

               *

さて、むくみ特集 第3弾。

生理学などの本を基に、今日は具体的に、むくむ原因をご紹介します。

               *

1.立ちっぱなし 座りっぱなし

筋肉が動くことによって、隣にある静脈も押され、

血液は心臓へ戻りやすくなっています。

その静脈やリンパ管によって、余分な水分も戻っていきます。

同じ姿勢を長く続けていると、ふくらはぎの筋肉を動かさないので、

血液が心臓へ戻ろうとする力が弱くなり、

余分な水分も充分には運んで行けません。

その水分が足を中心にたまり、むくみます。

2.ハイヒールを履いた時

ハイヒールや足を締めつける靴を履くと、足の筋肉が緊張して硬くなり、

これまた、血液の流れが悪くなって、むくみに…。

3.体を締めつける服装

水分を戻してくれる静脈やリンパ管は、体の表面を走っています。

体を締めつける服装は、静脈やリンパ管の流れを阻害しがち…。

4.暑い時

血液と一緒に運ばれている水分は、動脈の壁からにじみ出て、

隣の細胞に吸収されます。

暑いと血管は広がって、動脈の壁からたくさんの水分がにじみ出ます。

そうなっても、静脈などが余分な水分を充分には戻しきれないと、

その水分が細胞と細胞の間にたまり、むくみに…。

5.冷えた時

冷えると、逆に血管はぎゅっと縮まり、血液はとどこおりがち。

6.水分のとりすぎ

体の余分な水分は、最終的には尿として体の外へ。

ところが水分をとりすぎると腎臓の機能(尿をつくる)がギブ・アップ!

尿として体の外へ出しきれません。

水分のとりすぎがむくみを助長することも。

7.飲酒の翌日

これは皆さん経験があるのでは…。

アルコールを飲むと血管が広がり、

動脈の壁からたくさんの水分がにじみ出て、

余分な水分として体内にたまってしまう。

8.塩分のとりすぎ

塩の主成分であるナトリウムには、

一定の水分をひきつける性質があるそうです。

そのため、塩分をとりすぎると、体の中に水分がたまることに…。

9.寝不足 疲労度最強

寝不足や疲労が続くと、体の中の細胞に二酸化炭素や疲労物質がたまり、

酸素が不足!

そりゃあ、いかん!って、より酸素を循環させようと血管が広がり、

血液量アップ!

それに伴い、体内の水分量も多くなり、

余分な水分としてたまってしまう。

10.生理前

女性ホルモンは、ナトリウムを蓄積する作用があるそうです。

そう、ナトリウムには水分をためこむ性質が…。

というわけで、生理中にむくむことも…。

11.筋肉量が少ない

筋肉量が少ないと、隣の静脈が押される力が弱く、

水分も戻りにくい。

12.ストレスをためやすい

ストレスによっても血管が縮こまり、血流がとどこおることも…。

13.低血圧

もともと心臓から血液を送る力が弱く、

押し戻す力も弱く、水分も戻りにくい。

14.ダイエット中

極端なダイエットは、血管内のたんぱく質を減少!

たんぱく質には水分をひきつける作用があり、

少なくなると血管の外へ水分がにじみ出てしまう。

15.妊娠中

女性ホルモンのバランスが大きく変化し、むくむことも…。

16.更年期

女性ホルモンのバランスが乱れてくるので、むくむこともあります。

               *

16項目によって必ずむくむとは言いがたいですが、

いろいろな原因が考えられますね。

キーワードは、『体の中の水分』 『静脈』 『リンパ管』 『血液』 『血流』

『筋肉』 『日常生活の偏り』ってところでしょうか。

               *

次回は『むくみ対策』をご紹介します。

なが~いブログを最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

特集むくみ ~むくみの原因 その1

夕方になるとパンプスが窮屈…。

靴下を脱いだら、足に靴下の跡がくっきり…。

指輪がはずせない…。

そんなむくみの経験、ありますか。

              *

むくみ特集 第2弾。

生理学や東洋医学などの本や、鍼灸治療を基にして作った

小冊子『むくみの話』から、今日はむくみの原因についてご紹介します。

               *

東洋医学的には、むくみの原因はおおまかに3つ。

腎陽虚 じんようきょ

東洋医学でいう五臓六腑の中の『腎 じん』。

西洋医学でいう腎臓のように、水分代謝にかかわっています。

この『腎』の機能が低下し、

余分な『水』が尿として出されず、体の中にたまって、

むくみとなることがあります。

足がむくみやすく、特に内くるぶしのあたり…。

だるさや冷えを伴いやすく、症状はすべて下半身に出やすい。

湿痰 しったん

重い『水』が体内に余計に蓄えられ、むくみを起こしている状態。

ぽっちゃりとした体型の方に多い。

舌はぽてっと厚ぼったい感じ。

下半身が特にむくみ、ひどくなると頭が重くなったり、

倦怠感や手足のだるさ、めまい、頭痛など

全身に渡ってむくみの症状がみられます。

また、雨が降る前など湿度が高い時は、

余計に症状がでやすいようです。

気滞 きたい

『気(エネルギー)』のとどこおりが、『水』の動きを妨げて、

むくみを起こすことがあります。

また、ストレスを感じたり、嫌なことばかり考えていると、

体がこわばって、むくんでいるような感覚になることも…。

実際には、余計に水がたまっているわけではないので、

症状はひどくなく、なんとなくむくんでいる、張っているような感じ。

               *

東洋医学って西洋医学とは考え方が違うので、理解するのが難しいですね。

上記にあげた原因にあわせて、鍼灸で使うツボも変わってきます。

               *

日常の何気ない出来事がむくみの原因になることも…。

次回は、日常の具体的なむくみの原因をご紹介しまーす!

特集むくみ ~むくみのしくみ

 

梅雨の時期になると、脚のむくみがひどくなる…。

そんな方がいらっしゃると思います。

今回から、しばらく『むくみ』について書いてみようかなぁって思います。

私は鍼灸師をしていて、当鍼灸院に来られる方々の症状、疾患について、

コツコツと小冊子を作っています。

生理学や東洋医学などの本や鍼灸治療を基に作った

小冊子『むくみの話』を、今回ご紹介します。

               *

『むくみ』って、血管の外にある細胞と細胞の間に、

余分な水分がたまった状態。

詳しく説明すると…、

体の中では、心臓から送り出された血液は、動脈を通って、

全身をくまなく巡ります。

血液って、酸素や栄養分も運んでくれます。

そして…、

血管の壁から酸素や栄養分を含んだ水分がにじみ出て、

隣にある細胞に栄養を送ります。

その後…、

水分の90%は静脈へ戻ります。

残りの水分と余った栄養分などはリンパ管を通って運ばれます。

ここで、久しぶりに登場! 下手っぴ手描き図。                                   

これが普通の状態。

しかーし、

静脈やリンパの流れが悪いと、

静脈やリンパ管に水分などが戻りきれない!!

この余って戻りきれない水分が『むくみ』となって

細胞と細胞の間にたまります。

これがむくみの状態。

想像がつきますでしょうか。

平たく言えば…、

体の水分が静脈やリンパ管で吸収しきれないってことでしょうか。

次回は『むくみ』の原因についてご紹介します!

ストレッチングって、なんじゃらほい その2

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前回のブログに引き続き、ストレッチングの話。
かれこれ20年、理学療法士として、運動療法の一環で、
たくさんの患者さんにストレッチングを指導してきました。

現在、鍼灸師として、冷え症や、生理痛・生理不順などの婦人科疾患
の方々の鍼灸治療もしています。
共通して、血の巡りが悪いことが多く、
おなか、腰、お尻がひんやりしていたり、筋肉が硬かったり…。
長い間、骨盤周りの皮ふや筋肉が冷えて硬くなっていると、
骨盤の中の内臓、子宮や卵巣も冷えて機能が低下する、
と東洋医学ではとらえます。
ストレッチングは、スポーツ選手や体が硬い人だけのものではなく、
血の巡りの改善にも役立ちます。
今回もブラッド・ウォーカー氏の『ストレッチングと筋の解剖』という
本を基に、今までの自分の経験もふまえて、
適切なストレッチングの方法をご紹介します。

1.いつストレッチングをするか?
競技的なスポーツや運動をするのであれば、
その前後のストレッチングは重要。
座りっぱなし、立ちっぱなし、など同一姿勢を長く続けていたり、
反復動作や肉体労働も長く続けていると、筋肉は硬くなりがち。
途中(30分~1時間)で、姿勢を変えて、ゆっくりと丁寧にストレッチング!
朝起きたときに、体がガチガチな人は、
寝ている間に筋肉がリラックスできていません。
入浴後、あるいは眠る前のストレッチングがおすすめ。
血の巡りが悪い方も入浴後や程よく動いて筋肉が温まっているときに
ストレッチングをしたほうが効果的。

2.持続時間、回数、頻度
それぞれのストレッチングを1回につき20~30秒間。
2~3回。トータル(すべてのストレッチング)で5~10分間。
すぐには効果が得られにくいですが、粘り強く継続すると、数ヵ月後に変化が!
ただし、柔軟性が出たから…といって、ストレッチングをやめると、
いつの間にか硬い筋肉に戻りやすく、継続が大事!

3.姿勢は?
姿勢が悪かったり、方法が不正確であると、ストレッチングをしているつもりでも、
伸ばしたい筋肉が伸びていなかったりします。
どこの筋肉を伸ばすのか意識し、筋肉の張りぐあいを確認しながら
ストレッチングをしましょう。

4.人と比べない
「あの人があれぐらい曲がるのなら、あたしもー!!」と思いがち。
筋肉の柔軟性や関節の動かせる範囲は人それぞれ。
同世代、同性でも同じではありません。
自分の筋肉がほどよく伸びるストレッチング内容や方法を行いましょう。

5.中止する時
筋肉や関節に痛みが生じる場合は、そのストレッチングは行わない。
人間の体の調子は、日々変わるもの。
「昨日ここまで伸びたのだから、今日もここまで、いやいや、
それ以上!」なんて都合よくはいきません。
毎日ストレッチングを続ける良さは、日々の自分の体の変化を客観的に
気づけることでもあると思います。
「あれっ?今日はふくらはぎがガチガチ。
かなり歩いたからなぁ…。
今日は、ソフトなストレッチングをして、あとで、じっくり湯船につかろう。」
こんなふうに体の変化にすぐ気づいて、すぐ対処すれば、
自分でストレッチングをするだけでは、どうにもならない!
筋肉が緩まない!ということが減ってくるのでは…。
余談になりますが、私は入浴前や入浴後にストレッチングをします。
入浴後はすぐ眠くなり、布団の上でストレッチングをしながら、
寝てしまうことも度々。
あおむけで、両膝を曲げて、足の裏がお尻につく姿勢で、
太ももの前の筋肉をストレッチングをしているときが
もっとも危険!
ふと目が覚め、はやく両膝を伸ばしたいけれど、
両脚がしびれて動かせない!!!
何回もそんな目にあい、今は片脚ずつしています。
この場で、具体的なストレッチング方法は、ご紹介できません。
今回参考にした本は、各々のストレッチングの姿勢に、
伸ばす筋肉も描かれ、わかりやすいので、どうぞ…。
大きな本屋の、医学書・整形外科のコーナーにあると思います。
福岡で女性専門鍼灸院をしています。
ご希望者には、一人ひとりにあったストレッチング方法も指導しています。

はりきゅう雑話~不眠と鍼灸

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 上に真っすぐ伸びていく枝って
 かっこいい!

「眠れない…」という悩みで
当鍼灸院に来られる方は今までいませんが、
問診をすると、「寝つきが悪い」とか、「眠りが浅い」とか、
「早朝、目が覚めてそのまま眠れない…」と訴えられる方がいます。

不眠の原因はさまざま。
眠る直前まで、心配事や悩み事など考え込んだり、
頭をかなり使う仕事や課題をしたりすると、
脳が緊張し続け、寝つきが悪くなる…。
私の場合は夕方以降に濃いコーヒーをガブガブ飲むと
夜中まで目が冴えて大変!

前回ブログで書いた『日内リズム』。
平たく言えば『体内時計』。
だいたい決まった時間に眠くなり、
ある程度の時間眠ると目が覚めるのは、
この『日内リズム』が体の中に備わっているおかげ。
ただ、休日前夜に夜更かしをし、休日に遅くまで寝ていると
このリズムが崩れ、眠くなるタイミングがずれてしまうことも。

足の裏、かかとのふくらみの部分の中央にある、
『失眠 しつみん』というツボ。
『失眠』とは、中国語で『不眠』という意味。
症状がツボ名になっているのは、とても珍しい。
ここに棒灸という、熱くなくほどよい温かさのお灸をします。

不眠の方は心のモヤモヤや眠れないストレスで、
首や肩、背中の筋肉がカチコチになっていることも。
鍼や灸で硬くなっている体をほぐすと、
心もリラックスしやすくなります。

心がモヤモヤになるほどの、精神的ストレス。
そのストレスにどう対応するか…。
眠りを呼び戻すために、心自体もほぐしたいですよね。

以前読んだ雑誌で、とても心に残っているものをご紹介。

6つのストレス対策。

1.闘う
問題解決のために、とにかく行動し、ストレスとなることを解消。

2.忘れる
どんなに考えても答えが出てこないストレスや、
多くのストレスに心が押しつぶされそうな時、
一時的に別のことをして、ストレスになることを考えない。
距離を置くことにより、別の視点で見えてくることも。

3.開き直る
ストレスに対して見方を変えると、
そのストレスがどうでもいいことに見えてくることも。

4.避ける
必ずやらなければならないことは、そうはいきませんが、
避けて通れるものなら、ストレス対象に近づかない。

5.浸る
ストレスによる悲しみ、つらさ、怒りなどの感情に
思い切り浸ってみる。
その後、気持ちが晴れ、乗り越える力が沸いてくることも。

6.小分けにする
大きなストレスを一度に解決しようとせず、
できることから、ちょっとずつ、気長に解決していく。

この6つのストレス対策。
自分は無意識に使い分けているように思いますが、
皆さんはいかがでしょうか。

福岡で鍼灸師をしています。
鍼灸治療を通して、心と体のバランスを整えることも
大事だと思っています。
レディース鍼灸ことう へはこちらから。
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