コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

丹田に力が入っていますか?

最近、座っているときに背中が丸まっているなぁ…。

背筋の筋力が落ちている?

久しぶりにピラティスをしてみると、

腹筋がすぐプルプル震える…。

腹筋の筋力も落ちている???

ピラティス教室に通っているときは、

腹筋が強くなっていたのに…。

ジョッグゥ~~~!

 

ヒトの体って『木』に例えると、

『胴体』が『幹』で、『頭、腕、脚』が『枝』だと思います。

『幹』である『胴体』が真上に向かって、

ガシッと立っているからこそ、

『枝』である『頭、腕、脚』は、

重いもの(=果実)を持ち上げられたり持ち続けられます。

 

東洋医学用語に『丹田』があります。

おへその下の下腹部のことです。

気合を入れて、何かに取り組むときに、

「丹田に力を入れろーっ!」なんて言いますよね。

下腹部にある腹筋に力を入れて胴体を安定させれば、

腕や脚はよりスムースに動かすことができます。

 

東洋医学的には…、

丹田に集まってくるものが大事だと思います。

それは『原気(元気)』です。

両親から受け継いだエネルギーは、

飲食物から得られるエネルギーで補給され、

それらは『原気』となり、丹田に集まります。

『原気』は、生命活動の原動力となるエネルギーであり、

『原気』がパワフルであれば、下腹部に張りがあり、

体全体にエネルギーがみなぎって、病気になりにくい!

と、されています。

 

東洋医学の診察法に『腹診』があります。

下腹部に手のひらを当て、

温かさ、硬さ、厚さ、弾力性、皮膚の潤いなどを診ます。

それらの情報で『原気』の状態を把握します。

また、女性の場合、下腹部の奥には子宮と卵巣があり、

生理不順、生理痛、不妊症、更年期症状など、

婦人科の症状を診るときに、腹診はかかせません。

次回は、その『腹診』について書いてみようと思います。

 

それにしても私のへなちょこ丹田をパワフル丹田に復活させねば!

気づけば今も、背中が丸まっている。

丹田に力を入れて背中をシャキーーーン!!!

特集 生理の話5~生理と五臓六腑と経絡の関係

毎月くる生理…。

何のトラブルもなく、その日を過ごしたいですよね。

『生理』は、気(=エネルギー)と血(=栄養分)の充実と

血の調節が大切です。

その気・血とかかわりの深い五臓六腑は、心・肝・脾(ひ)・腎・胃。

これらの五臓六腑は、東洋医学でいう臓器のことで、

西洋医学でいう心臓・肝臓・脾臓・腎臓・胃とは、ちょいと働きが異なります。

 

 

手少陰心経(て・しょういん・しんけい)という経絡(けいらく)。

脇の下に始まり、腕の内側を下り、手の小指の内側で終わります。

左右対称にあります。

この経絡の上には、片側だけで9個のツボがのっています。

体内では、『心』とつながっています。

『心』は、血を全身にめぐらせる血脈(けつみゃく)をつかさどっています。

 

 

足闕陰肝経(あし・けついん・かんけい)。

足の親指の外側から始まり、脚の内側を上り、肋骨の下で終わります。

これも左右対称。

片側だけでツボは14個!

体内では『肝』とつながっています。

『肝』は、血を蓄え、体の活動状況に応じて、血量を調整します。

 

 

足陽明胃経(あし・ようめい・いけい)。

目の下から始まり、のど、胸、おなか、脚の外側を下り、

足の人差し指の外側で終わります。

これも左右対称。

ツボは45個! 顔だけで8個。

体内では『胃』につながっています。

『胃』は、口から取り込んだ飲食物を、『脾』と一緒に消化・吸収し、

気・血・津液(しんえき)(=水分)の素を作り出します。

 

 

足太陰脾経(あし・たいん・ひけい)。

足の親指の外側から始まり、脚の内側を上り、

おなかと胸の外側を上り、脇の下の少し下で終わります。

ツボは21個。

体内では『脾』につながっています。

『脾』は、血が全身にめぐる際、血脈の外へ漏れずに、

スムースに巡らせる働きをします。

 

 

 

足少陰腎経(あし・しょういん・じんけい)。

足の裏から始まり、脚の内側を上り、おなかと胸を上り、

鎖骨の下で終わります。

ツボは27個!

体内では、『腎』とつながっています。

『腎』は、生命力の根源である原気(=げんき)の素を蓄えています。

これは、成長、成熟にもかかわっています。

 

これらの五臓六腑の機能が、東洋医学的にはどうなっているのか…。

生理の状態や生活スタイルなどを問診し、触診し、見極めます。

例えば、生理でもないのに出血する。 いわゆる不正出血。

これは『脾』の、『血を血脈の外に漏れださない』働きが

弱っている…とみます。

そして、脾とつながっている『足太陰脾経』という経絡上のツボに、

鍼やお灸をします。

その刺激により、この経絡の流れがよくなり、

脾の機能も改善し、血は血脈の外へ漏れ出さなくなり、

不正出血もおさまる…と考えます。

 

おおっ!予想以上に経絡の話が長くなりました。

生理のトラブルの鍼灸治療は、次回にさせていただきます。

よろしくです!

 

久々に描いたツボ・モデル子ちゃん!

お絵描き教室に通い始め、少しは上達したでしょうか?

ってウソウソ。

姿見の前でポーズをとりながら、あーだこーだと描きました。

しかーし、結論!

その1 絵が小さすぎて、心経以外の経絡の違いがよくわからない!

その2 同じ顔は描けない!

せっかく描いたので、ブログにのせちゃいました。

ひらきなおり…。 はっはっはーっ!

 

さらにおまけの話…。

昨日、慢性の肩こりに困っている方が当鍼灸院に来られました。

なぜ、肩こりを鍼とお灸で治そうと思ったのか、尋ねました。

「旅行先の台湾で、占い師に「鍼に行きなさい」と言われたから…。」

へっ?

肩こりの治療のためというわけではなく、

話の流れでそう言われたそうです。

鍼やお灸に来られるきっかけはいろいろですねぇ~。

私は占いに行ったことがありませんが、その占い師に占ってほしい!

私はどこへ行きなさーい!と言われるだろうか?

えっ?

お絵描き教室?

それは話が出来すぎている…。

東洋医学と西洋医学の腰痛治療

東洋医学では、この世の中のすべての事物は『陰』と『陽』に分けられ、

両者は対立しあい、制約しあう…と、とらえています。

さて、ここで問題。

『上』は、『陰』でしょうか? 『陽』でしょうか?

『上』は、『陽』。 『下』は、『陰』。

『右』は?

『右』は、『陰』。 『左』は、『陽』。

『男性』は、『陽』。 『女性』は、『陰』。

(どうしてって、つっこまないように…)

 

体に張り巡らされている経絡(けいらく)もしかり!

陰の経絡と陽の経絡があります。

腰痛治療でよく用いられる、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』。

この経絡の始まりは、目頭と鼻の間にあるツボ、『睛明 せいめい』。

おでこ→頭頂→後頭→うなじ→背骨の横→お尻の中央→太ももの後ろの中央

→膝裏→ふくらはぎの中央→外くるぶし。

そして、足の小指の外側にあるツボ、『至陰 しいん』で終わります。

すべての経絡の中で、一番長い!

この経絡の上にのっているツボは片側67個。

左右合わせて134個!

鍼灸治療では、この経絡の上にのっているツボを使って、

経絡の流れを良くして、腰痛を改善します。

 

 

 

これは、ツボ・モデルの背中。

背骨の外側の2本の黒線が、足太陽膀胱経。

このツボ・モデルは左しか経絡が描いてありませんが、

もちろん右側にも対称的に2本あります。

腰痛治療には、腰のツボを使いますが、

脚のツボもよく使います。

 

名前からしてわかるように、『陽』の経絡。

この経絡には、『陰』の経絡の相棒がいます。

『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』。

この経絡は、足の裏にあるツボ、『湧泉 ゆうせん』からスタート!

内くるぶし→膝の内側→太ももの内側→おなかの中央近く→胸の中央近く。

そして、鎖骨内側の下にあるツボ、『兪府 ゆふ』で終わります。

この経絡の上にのっているツボは片側27個。

左右合わせて、54個。

 

 

 

これは、ツボ・モデルの胸からおなか。

胴体中央の外側の黒線が、足少陰腎経。

先ほどの『足太陽膀胱経』とは、表と裏の同じ位置にあたります。

 

これらの『陰』と『陽』の経絡のバランスを整えることが、

東洋医学では重要となります。

 

 

私は、鍼灸師になる前は、理学療法士(リハビリ)をしていました。

西洋医学で腰痛を治すとなると…、

骨、筋肉、神経の状態の把握が重要となります。

リハビリ(=運動療法)で、アプローチできるのは筋肉。

痛んでいる腰の筋肉を温めたり、

ストレッチングで柔軟性を出し、

筋力をつけていく…。

このとき、『背筋』の相棒の『腹筋』のフォローも大事!

腰を痛める原因の1つは、背筋と腹筋のアンバランス。

腹筋が弱く、背筋(特に腰)ばかり働かせてしまうので、腰痛に…。

 

腹筋に力を入れながら、背筋を少しずつ緩めることにより、

私たちは滑らかに上体を曲げることができます。

反対に、上体をゆっくりと反らせるときは、

背筋を少しずつ縮めて力を入れ、

腹筋を少しずつ伸ばして力を緩めていきます。

表(腹筋)と裏(背筋)が協調して動けることが

腰痛治療の大事なポイントになります。

 

 

こんな見方をすると、

東洋医学と西洋医学って共通点があると思いませんか?

今月のお灸教室のテーマは、『腰痛』。

テキストを作りながら、こんなことを考えていました。

 

腰に自分でお灸をするのは難しいですね。

お灸教室では、モグサではなく、塩を使った塩灸もします。

パックの中に塩を入れて、電子レンジで温めます。

火を使わないので、腰に自分でしても安全です。

作り方は簡単なので、参加者の方と一緒に塩灸を作ります。

9月11日(火)と16日(日)に開催します。

興味のある方はどうぞご参加ください。

詳細は左のカテゴリーの『お灸教室のご案内』をご覧ください。

 

またまた、長いブログにつきあっていただきありがとうございました。

専門的すぎて、難しかったかなぁ~。

もうちょっとわかりやすく書けるように、修行しまーす!

 

数字のつくツボたち

『経絡 けいらく』という全身にはりめぐらされた通路は、

全部で14本。

その経絡の上にのっているツボは361個。

それらのツボで、名前に数字がつくものはどれくらいあるのだろう…。

ふと気になり、数えてみました。

361個のうち16個!

う~ん。

少ないんだか、多いんだか微妙な数…。

               *

それでは4位から発表!

最下位の4位の数字は、2つ。

『二』と『百』。

『二間 じかん』と『百会 ひゃくえ』というツボ。

3位は、『四』という数字。

『四白 しはく』 『四満 しまん』 『四瀆 しとく 』の3個。

2位は、『五』という数字。

『手五里 てごり』 『足五里 あしごり』 『五処 ごしょ』 

『地五会 ちごえ』 『五枢 ごすう』の5個。

さて、お待たせしました、1位の発表!

(誰も待っていないか…)

一番多かった数字は『三』。

『三間 さんかん』 『手三里 てさんり』 『足三里 あしさんり』

『三陰交 さんいんこう』 『三焦兪 さんしょうゆ』 『三陽絡 さんようらく』。

               *

ツボの名前には由来があります。

なぜ数字を名前につけたのか…。

またのせてしまった下手な手描き図。

手陽明大腸経(て・ようめい・だいちょうけい)という経絡。

この経絡の上にのっているツボ20個のうち、

数字が名前についているツボは4個あります。

『二間 じかん』は人差し指の2番目の節にあるから、

名付けられました。

『三間 さんかん』も同様、人差し指の3番目の節にあるから。

               *

ツボの位置は、どこどこから〇寸(すん)と示されていることが多いです。

『寸』は手の指の横幅で測ります。

例えば、1寸は親指の横幅。

2寸は人差し指と中指と薬指をあわせた横幅。

〇〇から3寸のところにあるから名付けられたのは、

『手三里 てさんり』 『足三里 あしさんり』。

5寸のところにあるのは、『手五里 てごり』 『足五里 あしごり』。

               *

経絡の上にのっているツボのうち、〇番目にあたるから…と

名付けられたのは、『五処 ごしょ』 『四満 しまん』。

               *

経絡同士は、途中で交差することがあります。

〇本の経絡が交わるツボだから名付けられたのは、

『三陰交 さんいんこう』 『三陽絡 さんようらく』 『百会 ひゃくえ』。

『百会』は頭のてっぺんにあります。

ここに百本の経絡が交わっていたら、そりゃあすごい!

実は5本の経絡が交わり、その多さから『百』と名付けられました。

               *

さてさて、経絡には『気(=エネルギー)』と『血(けつ)(=栄養分)』が

流れていると考えられています。

五臓の気が集まる要所にあるから『五枢 ごすう』。

五臓の気が出会う『地五会 ちごえ』。

足の甲が赤く腫れあがり、五本の足の指が

地につけられない症状を治すから、

『地五会』と名付けられたという説もあります。 

三焦(さんしょう)の気が体表に注ぐところとされているのが、

『三焦兪 さんしょうゆ』。

三焦とは、実在しない臓器のことです。

               *

ラスト2個!

『四白 しはく』は目の下にあります。

『四』は四方八方、『白』は光のこと。

『四白』は、すべてのものが広く見渡せるところ。

『四瀆 しとく』。

『しとく』の『とく』は、河の流れや水路のこと。

昔、中国では長江、黄河など大きな河川4本を

『しとく』と呼んだそうです。

このツボは、脈気(みゃくき)という気の注がれる面積が

広いことから、この名前がつきました。

               *

ツボの名前の由来は様々ですね。

その意味を知っていると、ツボの位置がわかるだけでなく、

各々のツボの効能もわかり、

鍼灸治療でツボを選ぶときのポイントにもなります。

今日はかなり長いブログとなりました。

おつきあいいただき、ありがとうございます!

                  

鳥のツボ…

春だなぁ~と感じることの1つに鳥のさえずりがあります。

朝は、カラスたちのカーカー呼び合う鳴き声に目が覚めます。

仕事(鍼灸)中、BGMをかけることはありませんが、

ふと聞こえてくる鳥のさえずりが心地いい…。

庭にすずめやら鳩やら顔を出してくれる…。

               *

鳩といえば、『鳩尾 きゅうび』というツボがあります。

ツボのほとんどは中国で名付けられています。

この名前の『鳩』は、ハトではなく、カッコウのこと。

このツボの位置は、

みぞおちのあたり。

みぞおちの上には、左右の肋骨を結ぶ、胸骨という骨があります。

その骨の下端の形が、カッコウの尾に似ているので、

そう名付けられました。

みぞおちあたりのツボは、

鍼灸灸治療では胸やけ、吐き気など胃の症状などに用いられます。

               *

鳥の姿に似ていることから名付けられたツボをもう1つご紹介。

『鶴頂 かくちょう』。

膝蓋骨(膝のお皿の骨)の上にあります。

『頂』は物の一番高いところ、てっぺんですね。

膝蓋骨が鶴の頭の形に似ているので、そう名付けられました。

このツボは、膝の痛みなどに用いられます。

               *

仕事場の前は池のある公園。

もう2ヶ月前のことになりますが、外を見ると庭に…

見えますか?

公園の池にいるカモです!

カモって、人間のテリトリーには入ってこないイメージでしたが、

入ってくるんですねぇ~。