コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

梅雨と片頭痛と鍼灸の話

春先から梅雨にかけて天候が安定しませんね。

この時期は、片頭痛を起こしやすいといわれています。

 

片頭痛の痛み方には特徴があります。

こめかみあたりが「ズキズキ!」「ドクドク!」と脈打つように痛みます。

なぜこのように痛むのか…。

 

脳に、『セロトニン』という物質があります。

これが脳の血管内で増えすぎたり減りすぎると、脳の血管が拡張します。

そして、脳の血管の周りにある『三叉神経 さんさしんけい』が圧迫され、

片頭痛が起きます。

三叉神経は、こめかみあたりから枝分かれ、

顔や頭に広がっています。

 

片頭痛持ちの方は、脳のセンサーが敏感です。

体の内外からの強い刺激が引き金となって、

セロトニン量が大きく増減します。

天候(気圧、気温など)の変化だけでなく、

強い光、強いにおい、大きな音、強いストレス、

生理前後や排卵期(女性ホルモンの影響)などが

引き金になります。

 

 

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片頭痛の鍼灸治療では、こめかみあたりのツボに、

ちょこんと短めの鍼をします。

片頭痛持ちさんは、首や肩がこっている方が多く、

首・肩・背中などのツボに鍼やお灸をして、

首や肩の緊張もほぐします。

鍼とお灸は、痛みで緊張しきった脳と体をリラックスさせます。

 

 

頭痛を起こすと何も手につかないので、

すぐ鎮痛薬を飲む方も多いのでは?

薬を頻繁に飲みすぎると気になるのが、「薬物乱用頭痛」。

どのような頭痛かというと…。

 

頭が痛くなると、頻繁に薬を飲む。

痛みに対して脳が敏感になり、普通なら感じないような痛みまで感じる。

鎮痛薬が切れるたびに頭痛が起こり、鎮痛薬を飲み続けないといられない。

 

「鎮痛薬の効果が薄れたな…。」

「最近、飲む回数が増えたな…。」と感じたら、

頭痛の専門医に相談しましょう。

 

 

さて、おまけの話。

福岡はシトシト雨が降り続き、肌寒いです。

そんな中、がんばっているヤツがいます。

ご紹介します!

 

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胡蝶蘭です。

 

 

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この子は、5年連続で花芽が出そうです。

 

 

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この子たちは、長い冬眠から覚め、若葉が出てきました。

毎日眺めては声援を送っています。

 

まだまだ梅雨は続きます。

体調を崩さずに乗り切りましょーーー!

 

『不眠』に鍼とお灸はいかが?

皆さんは、『眠り』で困ったことがありますか?

眠ろうとしても、なかなか寝付けない…。

ちょっとした物音や頻尿で夜中に何度も目が覚める…。

朝方目が覚めて、その後眠れない…。

『眠りたくても眠れない』のは、とてもつらいことです。

 

『眠れない』って、どういうことでしょうか。

調べてみると、大きく2つありました。

 

1つは、体内時計が乱れて、眠れない…。

ヒトの体には『体内時計』があり、脳がコントロールしています。

24~25時間周期で変化します。

一定の時刻が来ると眠くなり、一定の時間眠ると目覚めるのは、

その『体内時計』のおかげ!

ついつい夜更かしや朝寝坊をすると、このリズムが乱れ、

眠くなる時刻がずれて、今までの時刻には寝付けなくなります。

 

2つ目は、脳が緊張して、眠れない…。

いろいろ考え込むと、脳が緊張し続け、

頭が冴えきって、眠れなくなります。

また、寝る直前まで仕事など作業に熱中すると、

やはり頭が冴えて眠れなくなります。

 

『いい眠り』につくには、

自分の体内時計に沿った生活をし、

寝る直前には脳の緊張をほぐすことが大切ですね。

 

当鍼灸院では、ツボに鍼をした後に、お灸をすることが多いですが、

お灸をし始めるころには、ほとんどの方が眠っています。

そして、治療が終わり、声を掛けると、

「すっきりしたぁー」

「よく寝たぁ~」と言いながら、起きてきます。

鍼とお灸は、血流を促し、体と心をリラックスさせます。

 

不眠症の方は、このリラックス感を体感することが

とても大事だと思います。

自分でするお灸もおすすめです。

自分でツボにお灸をして、

このリラックス感を再現できるようになると、

『いい眠り』を自分でも呼び起こせます。

 

当院では6月10日(火)と15日(日)に

『不眠』をテーマにお灸教室を開催します。

『眠り』でお困りの方は、ぜひご参加ください。

詳しくは、ホームページ・お灸教室のページをご覧ください。

 

 

おまけの話。

 

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仕事場の小さな庭のあじさい。

今年はたくさん花がつきました。

 

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日差しが強いとおじぎをして、きつそう…。

でも日陰になると、しゃっきーん!と元に戻ります。

あじさいって、強いですね。

 

よい姿勢の落とし穴…

コトーの鍼灸治療スタイルは、立位。

以前は低めの治療ベットを使っていたので中腰となり、

終業時間には腰がカチコチ!

しょっちゅう自分で腰に鍼とお灸をしていました。

今使っているのは、電動の昇降式治療ベット!

中腰にならないので、快適です!

 

当鍼灸院には、『痛み』に困り果てた方が来られます。

『痛み』を引き起こしている原因を見つけ、

それを改善しながら、鍼灸治療をすることが大切だと思っています。

 

今まで腰痛と無縁だった方が、

「2か月前から腰が痛い」

「日中は痛くない」

「寝ている時、寝返りを打つのがつらい」

「朝、起き上がる時も痛い」 ………と、

鍼灸治療に来られました。

 

日課となっている庭の草むしりが、

腰の負担になっているかもしれないので、

時間を短縮してもらいました。

腰周辺のストレッチも指導しました。

 

「朝、起き上がりは楽になった」

「夜中の寝返りは、腰が痛む」

「草むしりの時間を減らした」

「ストレッチやウォーキングはしているけれど…」

 

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当院で背中から脚にかけて、『灸頭鍼 きゅうとうしん』を行うと、

カチコチの腰が緩みましたが、治療に来るときには、

硬い腰に戻っていました。

??? なぜ…。

 

『痛み』には、たくさんの種類があります。

筋肉の痛み、神経の痛み、内臓からくる痛み、心因性の痛み…。

今回の痛みは、筋肉の痛みではない???

そんなことを思いながら、治療ベットに座ってもらいました。

そして、やっと腰痛を引き起こしている原因が分かりました。

『姿勢』です。

 

ちょうど2か月前から、座位、立位、歩行などあらゆる場面で

よい姿勢を保ち続けているそうです。

コトーは長年、理学療法士として運動や姿勢の指導をしましたが、

その姿勢は背中が反りすぎています。

日中、背筋が過緊張になっていたとは…。

 

このブログを読んでいる、あなたはどうですか?

姿勢はいいほうですか?

では、姿勢チェック、スタート!

何もつかまらずに、よい姿勢を10秒立ってください。

1、2、3、…10!

次に、壁に踵、お尻、肩甲骨、後頭部をつけてみてください。

1、2、3、…10!

壁に立つと、後ろに倒れる感じがした方は、

普段前かがみかもしれません。

お尻が壁につきにくい方は腰が反っているかも…。

 

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ツボ・モデル子ちゃん、登場!

先ほど、壁に立ってもらった時と同じ姿勢です。

横から見て、

耳たぶ→肩先→大転子(太ももの骨の頭)→膝蓋骨の後ろ

→外くるぶしの約2㎝前 が、一直線になります。

背骨の上にバランスよく頭が乗り、

骨盤の上にバランスよく背骨と頭が乗っています。

骨格のバランスがとれている…ということは、

全身の筋肉もバランスよく働いています。

腰の筋肉だけ過緊張となり痛みが出る…ということもありません。

 

手作業をしていると、前かがみになりがち!

ときどき壁にへばりつこう!

 

『疲れやすさ』と『だるさ』に鍼とお灸はいかが?

今年の春は気温差が激しいと思いませんか?

昨日は冷たい風が吹いたと思えば、

今日は日差しが痛い…。

三寒四温がずーっと続いている感じ。

 

ヒトは恒温(こうおん)動物なので、体温を常に一定に保とうとします。

外気温に影響されず、体温を保てるのは『自律神経』のおかげ。

最近のように、激しい気温差が続くと、

自律神経も負担となり、働きが乱れることがあります。

 

自律神経には『交感神経』と『副交感神経』があります。

交感神経は、日中活動しているときに働く神経です。

副交感神経は、夜間リラックスするのに働く神経です。

私たちの体の中では、無意識にこの2つの神経が切り替わっています。

 

自律神経の働きが乱れると、この切り替えがうまくいかなくなります。

日中、リラックスする副交感神経が働くとどうなるか…。

活動したいのに、体は休みモードで動きたくなーい!

体がだるく感じます。

 

ストレスなどで緊張状態が長く続いても、

『交感神経』と『副交感神経』の切り替えのタイミングがずれて、

だるーい!

疲れがとれなーい!

集中できなーい!

などと、不調が現れることもあります。

 

こんなときには、自律神経を整えるツボや、

体と心の緊張を和らげるツボ、

エネルギーを補給するツボに鍼やお灸をします。

鍼やお灸は、筋肉の痛みやコリだけに効くと思われがちですが、

心にも優しく働きかけます。

 

疲れやすさやだるさの原因は、自律神経の乱れだけでなく、

長時間の労働・スポーツ、冷え、睡眠不足などたくさんあります。

それだけ身近な症状ってことですね。

でも、いつまでも身近にいてほしくない!

そんな方には、自分でするお灸もお勧めです。

 

当院では、5月13日(火)と18日(日)に、

『疲れやすさ・だるさ』をテーマに、お灸教室を開催します。

初心者の方も大歓迎です。

お気軽にご参加ください。

詳しくは、『ホームページ・お灸教室のページ』をご覧ください。

 

おまけの話…。

博多駅前で、『九州バラ祭』をしていました。

私は、もうすぐ咲きそう!なバラが好きです。

 

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おいしそうなバラも見つけました!

 

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ん~、食べたい!

 

歯痛をやわらげるツボ

ひっさしぶりに歯の検診に行きました。

歯茎や歯のチェック後、歯科衛生士さんから、

「コトーさん、完璧に磨けています!」と褒められました。

しかし…、

素直に喜べない…。

歯科に行く数日前、何気なく自分の歯をトイレの鏡で見たら、

たくさんの歯垢を発見!

 

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前回の検診で購入したのに、ホコリまみれになっていた手鏡…。

コイツとにらめっこしながら、

念入りに歯磨きをするようになりました。

 

さてさて、今日は『歯痛』の話。

歯痛をやわらげるツボは、上の歯と下の歯では異なります。

『手陽明大腸経 て・ようめい・だいちょうけい』という経絡は、

上の歯にも繋がっています。

 

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赤いラインが大腸経。

人差し指から始まり、腕→肩→のど→上の歯、と上り、

小鼻の外で終わります。

この経絡の上にあるツボに鍼やお灸をして、

上の歯の痛みをやわらげます。

 

 

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人差し指の付け根にある『二間 じかん』や『三間 さんかん』という

ツボを用います。

 

 

tms_stomach_meridian

 

赤いラインは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』という経絡。

顔→体幹前面→脚前面、と下降し、

足の人差し指で終わります。

この経絡は、下の歯にも繋がっています。

 

 

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人差し指の足先から2つ目の『内庭 ないてい』や

4つ目の『衝陽 しょうよう』に鍼やお灸をして、

下の歯の痛みをやわらげます。

 

鍼やお灸では、症状が現れている部位のツボを使うこともあれば、

遠くにあるツボを使うこともあります。

 

さてさて、おまけの話。

歯は骨格の一部ですね。

東洋医学では、『歯』のことを『骨の余』とも言います。

では、『血の余』は、何のことを指しているでしょうか。

『血』は、東洋医学では『栄養分』のことです。

栄養分の一部とされているのは、『頭髪』です。

東洋医学の考え方や表現の仕方って、面白い!!!