コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

足にまつわる話・その1~扁平足と外反母趾

みなさーん、お久しぶりです。

お元気でしたか?

今日から、『足』の特集を組んでみようと思います。

第1弾は、『扁平足と外反母趾』です。

 

じゃじゃーん、

plantar_arch

 

これは、足を内側から見た図。

足底は、赤のラインのように丸みを帯び、

中央は地面からちょこっと浮いています。

これが、『土踏まず』です。

骨と関節と靭帯、そして筋肉で、『土踏まず』は

構成されています。

 

なぜ、ヒトには『土踏まず』があると思いますか。

硬い地面に素足で飛び降りると、

地面への衝撃が跳ね返ってきて、

足底がジーンと痛くなりますよね。

『土踏まず』があることによって、足底に弾力性が生まれ、

立っている時や歩いている時の、

地面からの衝撃を緩和させます。

また、デコボコな地面に足底をフィットさせる役目も

あるそうです。

 

足底全体が地面についている『扁平足』のヒトが、

長時間歩いたり立っていると、疲れやすいのは

なぜでしょうか。

クッション代わりの『土踏まず』がないことが考えられますよね。

 

じゃんじゃかじゃーん、

hallux_valgus

 

これは外反母趾の図。

右のような外反母趾が進むと、

左の丸印の中のように母趾の骨が外側に出てきます。

外反母趾の原因は大きく3つ。

 

1つ目は、脚のサイズと靴のサイズがあわないこと。

靴の内側に押されて、母趾が外側に曲がります。

2つ目は、立位姿勢が前傾気味であること。

重心まで前方にずれると、土踏まずが崩れ、

靴に関係なく、外反母趾が起きやすくなります。

高齢者の外反母趾の原因は、これが一番多いそうです。

3つ目は、ヒール靴により、足先が圧迫されること。

ヒールの高い靴を履いていると、靴の中で足が前方にずれ、

足先が靴の形状に沿う形で外反母趾が生じます。

 

外反母趾の方の足を見ると、扁平足になっていることが

多いように思います。

皆さんの足はどうですか。

扁平足になっていませんか。

外反母趾になっていませんか。

次回は、『足に優しい靴の選び方』の話をしたいと思います。

よろしくです!

 

鍼とお灸で痛みに挑む!

36どぉ~~~!!!?

一時、30度を下回っていた気温が夏に逆戻り!

涼しさに体が慣れ始めていたので、

暑さがぶり返すと、体がきついですね。

汗がダラダラ止まらない…。

 

ぶり返す…、ぶり返す…、ぶり返す…。

この言葉で、皆さんは何を連想しますか?

鍼灸師の私は、『症状』とか、『痛み』ですね。

今日は、その『痛み』について考えてみます!

 

痛む原因によって、痛みを分類すると…、

①内臓痛

内臓の不調からくる痛みです。

おなかをこわした時に、おなかがキューと痛くなりますが、

その時の痛みですね。

 

②関連痛

強い内臓痛が、内臓とは離れた部位に現れます。

例えば、食道のトラブルでは左鎖骨や左脇の下に、

胃のトラブルではみぞおちから側腹部に、

痛みが現れることがあります。

じゃん!

tms_stomach_meridian

この赤いラインは、『足陽明胃経 あし・ようめい・いけい』

という、経絡です。

経絡は全身に張り巡らされ、気(=エネルギー)と

血(けつ)(=栄養分)を全身の器官に送っています。

『足陽明胃経』は、胃にもつながっています。

胃のトラブルには、この経絡の上にのっているツボに

鍼やお灸をします。

 

③体性痛

筋肉や骨、皮膚からくる痛みです。

体性痛の代表的なものは、『筋肉痛』です。

私は、とーきどき小山登りをします。

日頃、脚を鍛えていないので、翌朝には筋肉痛になります。

しかーし、下山後、鍼やお灸をしておくと、

翌日、筋肉痛になりません!

 

④神経痛

坐骨神経痛で鍼灸院に来られる方は多いですね。

 

⑤心因性疼痛

体に異常がなく、心理的・社会的な要因により

痛みが起こります。

私は以前、腰部椎間板ヘルニアが原因のしびれが

7年間ほど続きました。

左足の親指の腹(裏側)だけで、

何かに夢中になっているときは気になりません。

しかし、毎朝「今日もしびれているなぁ…」と感じるのは、

嫌なものでした。

今でも、脚の筋肉痛が強いと、

「筋肉痛がしびれに変わって、ヘルニアがぶり返す」

ような感覚に陥ります。

そんなときは、

「これは脳が誤作動しているだけだ!」

と自分に言い聞かせます。

じゃじゃん!

tms_heart_meridian

『手少陰心経 て・しょういん・しんけい』という経絡です。

西洋医学では、感情を支配しているのは『脳』ですが、

東洋医学では、『心』『肝』などの臓器が感情とかかわっています。

強い痛みや慢性的な痛みにより、不安感や焦燥感が

フツフツと湧いてくるときは、気持ちを和らげるツボに

鍼やお灸をします。

 

いろいろな痛みに寄り添ってくれる鍼とお灸。

「この痛みはもう治らないかな…」とあきらめずに、

鍼やお灸を試してほしいな…と思います。

 

生理痛や生理不順に鍼とお灸はいかが?

突然ですが、骨盤の骨に孔が開いているのを

ご存知ですか?

じゃじゃじゃじゃ~ん!

 

ess_bl31_bl34

 

これは背中からみた図。

骨盤は両側の腸骨と、真ん中の仙骨で

構成されています。

仙骨には、左右対称に仙骨孔(せんこつこう)という孔が、

縦に4つずつあります。

そして、各々の孔の上に、上髎(じょうりょう)、次髎、

中髎、下髎、というツボがあります。

左右合わせて8個。

『八髎』と呼ばれています。

『髎』は、孔という意味です。

 

背中の筋肉は、長いものでは頭蓋骨の後ろから

仙骨までついています。

背中のコリや腰痛を治すときに、

これらのツボに鍼やお灸をすることもあります。

 

 

女性の骨盤を前から見ると…、

pelbic_cavity

 

手前から膀胱、子宮と卵巣、直腸、という臓器が入っています。

子宮や卵巣のトラブル、生理痛や生理不順を治すときにも、

先ほどの『八髎』というツボを使います。

当鍼灸院では、このツボに鍼をしたまま、棒灸をしたり、

灸頭鍼をします。

 

 

boukyu_tisin
鍼+棒灸
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灸頭鍼

 

 

 

 

 

 

 

 

棒灸は、モグサを固めて和紙で包み、

先端に火をつけ、皮膚から3~5㎝離して温めます。

灸頭鍼は、鍼先にモグサをつけてお灸をする方法です。

どちらも熱くはありません。

じんわりじんわりお尻の芯まで温まり、

血の巡りをよくして、生理痛や生理不順を改善します。

 

血の巡りをよくするには、ご自宅でのお灸もおすすめです。

当院では、『生理痛・生理不順を治そう!』というテーマで、

9月10日(火)と15日(日)に、お灸教室を開催します。

自分では『八髎』にお灸をするのは難しいですが、

他にも生理痛や生理不順を改善するツボがあります。

初心者でも見つけやすいツボを伝授します!

お気軽にご参加ください。

詳しくは、ホームページのお灸教室のページをご覧ください。

 

猛暑続きの福岡は、最近ぐぐっと気温が下がりました。

皆さんの住む街はいかがですか?

過ごしやすい時期に入ると、

「体がだるい」 「日中もボーッとする」などの

夏バテの症状が出やすくなります。

皆さん、気をつけてくださいね。

 

夏バテに鍼とお灸はいかが?

暑い!暑い!暑い~~~!!!

福岡は朝晩もうだるような暑さが続いています。

皆さんの住む街はいかがですか?

 

東洋医学では、気候の変化を重視しています。

『風、寒、暑、湿、燥、火』という気候にかかわるものが、

過剰、不足、あるいは季節に反して出現すると、

体の抵抗力が衰え、病を引き起こすことがあります。

病の原因となるものを、

『風邪、寒邪、暑邪、湿邪、燥邪、火邪』といいます。

 

今、福岡で猛威を振るっているのは、暑邪と湿邪!

梅雨が明けたとたんに高温となり、

日が陰っても気温が下がらず、湿度も高い。

当鍼灸院に来られる方も、バテ気味の方が増えています。

 

暑さにより体の中に熱がこもり、のぼせている場合は、

熱を外に出す作用のあるツボに鍼やお灸をします。

暑邪に湿邪を伴うと、胃腸の調子を崩しやすく、

胃腸の機能を整えるツボに鍼やお灸をします。

体が重だるく疲れやすい場合には、エネルギーを補給する

ツボを用います。

 

東洋医学ではエネルギーのことを『気』といいます。

『気』は、体のすべての機能を正常に働かせ、

体温を一定に保ち、病気から体を守る働きもします。

各々の働きによって、『気』は、原気(げんき)、

宗気(そうき)、営気(えいき)、衛気(えき)など、

名前が付けられています。

 

それぞれの『気』にかかわるツボもたーくさんあります。

例えば、気舎(きしゃ)、気戸(きこ)、気衝(きしょう)、

気穴(きけつ)、気海(きかい)、………。

 

 

足の裏にあるツボ『湧泉 ゆうせん』。

このツボは、『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という

経絡の上にあります。

 

 

赤いラインが足少陰腎経。

左右対称にあります。

赤丸がツボ。片側だけで27個あります。

この経絡は、足の裏から始まり、脚の内側を上り、

おへその外側を通り、鎖骨の下で終わり、

五臓六腑の『腎』にもつながっています。

『腎』は、生命力の根源である『原気』と

深くかかわっています。

足の裏にある『湧泉』というツボにお灸をすると、

足少陰腎経という経絡と、腎という臓器の働きが

活発になり、原気、腎気というエネルギーも

補給されます。

専門的な話で、説明するのが難しーい!

うまく、伝わったかな?

自分でも鍼やお灸をして、体調を整えていますよ。

 

さーてさて、ちょっと気になる、おまけの話。

10日ほど前から、仕事場の近くの木々から、

つくつくぼうしの鳴き声が聞こえてきます。

例年9月の終わりから鳴き始め、

「暑い夏もそろそろ終わるぞー!」と

うれしく感じていました。

今年ももうすぐ夏が終わる???ことは、ないよねぇ~。

 

汗にまつわる鍼灸の話。

 

 

 

 

 

 

 

手のひらをこすりあわせて…、

 

 

 

 

 

 

 

円柱状にして、それを指先でひねって円錐形にして…、

 

 

 

 

 

 

 

ツボにのせて、線香で火をつけます。

 

 

これは、『点灸 てんきゅう』というお灸の方法です。

ツボや症状にあわせて、この工程を5~何十回と繰り返します。

 

 

 

 

昔は皮膚に直接、モグサをのせていました。

今は、灸点紙(きゅうてんし)というシールをツボの上に貼り、

その上にモグサをのせてお灸をします。

皮膚に跡が残りません。

 

鍼灸の学校では、この『点灸』をよく練習しました。

『時間内に点灸を30回繰り返す』という、実技テストもありました。

自宅で練習するときは、時間内にできるのに、

試験になるとダメ…。

手に汗をかくと、モグサがパサついて、まとまらない!

何度、追試を受けたことか…。

おっとっとー、また前置きが長くなってしまった!

 

今日は、汗の話。

汗には2種類あります。

1つは、『温熱性発汗』。

外気温が上昇すると、手のひらと足底を除く

全身に汗をかきます。

体の熱が発散され、体温が一定に保たれます。

今の時期には、とっても大切な機能ですね。

 

もう1つは、外気温には関係なく、

精神的な緊張で起こる『精神性発汗』です。

手のひら、足底、脇の下に汗をかきます。

先ほどの試験中の汗は、これですね。

 

東洋医学でも、原因や症状によって、

汗を分類しています。

ちょこっと、ご紹介します。

 

『自汗 じかん』

作業や暑さとは関係なく、汗をよくかきます。

『盗汗 とうかん』

寝汗のこと。

『大汗』

大量の汗をかくこと。

『戦汗』

大量の汗が出ると解熱し、症状が改善する…。

そんなときの汗です。

部分的に出る汗は、『頭汗』 『手足心汗』があります。

 

こんなに、汗の名称があるということは、

東洋医学でも汗は重要視されているってことですね。

各々の汗の原因や状況、そして全身状態にあった

ツボを選び、鍼やお灸をします。

 

暑い日が続きますね。

こまめに水分をとって熱中症に気をつけましょう!!!