コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

年始めのツボ…曲垣(きょくえん)

新年あけましておめでとうございます。

あっっっっっという間に年末年始は過ぎ、

コトーは1月5日が仕事始めでした。

最初に鍼灸治療をした方に用いたツボのうち、

トップバッターは『曲垣 きょくえん』でした。

 

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横を向いた後ろ姿に見えますか?

コトーのデッサン力では、これが精一杯です…。

赤いラインは、『手太陽小腸経 て・たいよう・しょうちょうけい』という経絡。

小指にある『少沢 しょうたく』というツボから始まり、

腕の後面、肩甲骨、首、と登り、

耳の前にあるツボ『聴宮 ちょうきゅう』で終わります。

 

 

この経絡には、首こりや肩こりを治療するときに用いるツボが、

たーくさんあります。

肩甲骨のはしっこにある『曲垣』もその1つ。

『垣』は壁のこと。

ちょこっと弯曲している肩甲骨を『曲がった壁』と表現しています。

おもしろいですねぇ~。

 

 

『曲垣』の近くにある、『肩中兪 けんちゅうゆ』や『肩外兪』、

『秉風 へいふう』にも鍼やお灸をして、

首こり・肩こりを改善します。

『天宗 てんそう』は、肩甲骨の真ん中にあります。

首こり・肩こりさんは、ひらべったい肩甲骨一面についている筋肉も

硬くなりやすく、『天宗』もよーく使います。

 

 

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皆さーん、こんなふうに、右の脇の下に左親指を置き、

他の4指を背中に当ててもらえますか。

肩甲骨や背骨から腕についている筋肉がつかめるはずです。

コリコリ硬くなっていますか?

首こり・肩こりさんや五十肩の方は、これらの筋肉も硬くなりがち。

脇の下にある『肩貞 けんてい』というツボに鍼をすると、

筋肉がほぐれ、肩甲骨も肩関節も動きやすくなります。

 

 

脇の下には、腕から指先までの神経や血管が通っているので、

脇の下の筋肉がガッチガチになると、

それらを圧迫して、腕が重だるくなることがあります。

ガッチガチの筋肉がほぐれると、腕のだるさも解消しやすいです。

 

 

『手太陽小腸経』は、こんなに首・肩こりに強い味方なのに、

今まで一度も紹介してきませんでした。

ツボ・モデル子ちゃんを描くのが難しそうで、ついつい…。

今日なんとか描けたので、また折に触れてご紹介しますね。

 

 

おっ! お知らせがあります。

お灸講座の講師依頼があり、2月24日(火)にお灸講座が開催される予定です。

会場は福岡県粕屋郡志免町生涯学習館。

志免町在住あるいは在職の方に限られます。

こちらも、詳しくはトップページのおっ知らせをご覧ください。

どちらも初心者の方にも楽しんでいただける内容です。

どうぞお気軽にご参加ください。

 

 

さあ、2015年のブログがスタートしました。

今年も、東洋医学のこと、鍼のこと、お灸のこと、

そして、よりすぐりの(うそうそ!)おまけの話をお届けします。

よろしくおつきあいください!!!

 

頭痛に鍼とお灸、ツボ押しはいかが?

頭痛が続くと集中力が落ち、家事や仕事が手につかない…。

常に鎮痛薬を持ち歩いている…。

しょっちゅう鎮痛薬を飲むのは嫌だけど、

飲むのが遅いと効かないから…。

そんな頭痛に悩む方が、鍼灸院にも来られます。

 

 

頭痛って、痛みの種類によって対処方法が異なります。

 

 

こめかみから目のあたりがズキン!ズキン!と痛むのは、『片頭痛』。

セロトニンという脳内物質が異常に増えたり減ると、

脳の血管が広がり、

その隣にある三叉(さんさ)神経が圧迫され、

頭痛が起きます。

 

 

痛いと温めたくなりますが、痛む部位を温めると、

ますます脳の血管が広がり、痛みが増強します。

痛む部位は冷やして、血管の広がりをおさえます。

 

 

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赤いラインは、足少陽胆経(あし・しょうよう・たんけい)という経絡。

この上にのっているツボは、片側で44個。

左右対称にあります。

こめかみを通っているので、鍼灸治療では片頭痛の治療にも用います。

こめかみのツボには、細くて短い鍼をちょこんとして、

痛みをやわらげます。

足のツボもよく使います。

 

 

頭全体がしめつけられたり、後頭部から首筋が痛むのは、

『緊張型頭痛』。

首、肩、背中の筋肉の緊張により、痛みが生じます。

筋肉は緊張すると硬くなり、

筋肉の隣にある血管は収縮します。

対処方法としては、温めて縮こまった血管を広げ、

筋肉をリラックスさせます。

鍼灸治療では首や肩、背中などに鍼とお灸をして、

筋肉の緊張をやわらげます。

 

 

『片頭痛』と『緊張型頭痛』の両方をもつのは、『混合型頭痛』。

2種類の頭痛の対処方法を使い分けます。

 

 

 

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12月9日に開催したお灸教室の参加者の方々です。

テーマは『頭痛』。

頭のツボへの『ツボ押し』も体験していただきました。

ツボ押しは頭痛の予防や、頭の重苦しさ・目の疲れの解消におすすめです。

3人ともこのお灸教室の常連さんです。

今までのテキストをファイルにしている方もいます。

「いろんなツボを覚えられて楽しい…」

そんな言葉をかけられると、

お灸伝導師のコトーは、もっとはりきっちゃうよー!

ありがとうございます!!!

 

 

今月のお灸教室はあと1回。

12月14日(日)です。

1回完結です。

興味のある方はどうぞご参加ください。

詳しくは、お灸教室のベージをご覧ください。

 

 

おまけの話。

コトーは滅多に頭が痛くなりませんが、

9日のお灸教室終了後に頭痛勃発!

『頭痛』というテーマを考えすぎて精神ストレスから

緊張型頭痛が…。

なーんてことはありません。

お灸教室の準備でソファーを移動中こけて、

眼鏡の縁がソファーの肘掛けに直撃!

眼鏡が歪んで、眼鏡の柄が頭皮にくいこんでいたみたい…。

眼鏡屋さんで眼鏡の歪みを直してもらったら、

頭痛も解消!

このようなことでも頭痛が起きるんですねぇ…。

 

膝関節痛の鍼灸治療とセルフ・ケア

今日は、旧・体育の日ですね。

私は、学校の体育は苦手でしたが、

20代からスキーや登山、太極拳にはまり、

体を動かすことが好きでしたね。

 

スキーは膝の動きでバランスをとります。

日頃、膝周辺の筋肉はだらけきっていたので、

スキー中はすぐ筋肉がカチコチ!

膝が思うように動かなくなり、何度も転倒!

そのたびに左膝をひねり、とうとう左膝関節を負傷!

 

普段は痛みがありませんが、

急激に体重が増えたときに階段を使うと、イタタタタ…。

情けない…。

日常生活の中で、膝を曲げ伸ばしすることは多く、

膝に痛みが生じると、とっても不便になります。

 

今日は、そんな膝の痛みに対しての鍼灸治療と、

セルフ・ケアをご紹介します。

膝の痛みの原因は様々です。

当院では、変形性膝関節症からくる痛みの方が多いかな…。

変形性膝関節症は加齢により、関節軟骨などが変性し、

膝関節痛、腫脹、変形を引き起こします。

関節を守ろうと、膝周辺の筋肉は必死に働くためガチガチになり、

筋肉自体の痛みも生じます。

中高年の女性に多くみられます。

 

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膝の内側
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膝の外側
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膝の前面

 

 

ありゃりゃ、イラストが斜めになってすみませーん!

膝周辺にはたくさんのツボがあります。

その方に合ったツボに鍼やお灸をして、

膝周辺の筋肉の柔軟性を出します。

縮こまっていた筋肉が伸びやすくなると、

膝関節も動かしやすくなり、痛みもやわらぎます。

 

痛みが長いと、脚の筋力が低下します。

ガチガチの筋肉を鍛えようとすると、筋肉はより硬くなり、

痛みが増すこともあります。

筋肉の柔軟性を出しながら、膝周辺の筋肉を鍛えることが大切です。

関節を守るのは筋肉です!!!

 

膝の痛みが改善したら、『予防』が大事ですね。

歩行などの適度な運動やストレッチで、

筋肉の柔軟性と筋力を維持しましょう!

体重のコントロールも欠かせません。

 

 

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膝が痛いときに、自分でするお灸もおすすめします。

台座灸は底にシールがついているので、

丸みのある膝周辺にもお灸がしやすいです。

 

当院では10月19日(日)と21日(火)に『膝関節痛』をテーマに

お灸教室を開催します。

興味のある方はぜひご参加ください。

詳細は、『お灸教室ページ』をご覧ください。

 

さて、おまけの話。

10月7日(火)に、太宰府市いきいき情報センターへ、

お灸講座の講師として行ってきました。

7月に続き2回目です。

今回も定員の倍の申し込みがあり、午前と午後の2回、行いました。

 

 

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お灸講座の風景ー1
2014_10_07_moxa_lecture_002
お灸講座の風景ー2

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和室はいいですね~。

参加者同士、初めて会ったお隣さんとの会話もはずむ!

「今日はどんな方が集まっているのかな…」

最初は手探り状態。

でも、参加者の方々とやり取りをしているうちに、

ウキウキした気持ちでいっぱいになる!

お灸を通して、『体と心のリラックス』や『楽しさ』を参加者の皆さんと

共感できることが、自分の喜びなんだなぁ…。

今回の講座でつくづく感じました。

 

あーっ!!!!

また長いブログになってしまった!

「端的に、重複せずに、文章を書こう」

毎回思っていますが…。

なんだかなぁ~。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!!!

 

ぎっくり腰の鍼灸治療とセルフ・ケア~その2

前回のブログで『ぎっくり腰の鍼灸治療』をご紹介しました。

今日は、『ぎっくり腰のセルフ・ケア』について書いてみまーす!

 

 

①3日間の安静!

動きが制限されるほど腰が痛いということは、

そうとう腰の筋肉が痛んでいます。

座ったり立っていると腰の筋肉が働くので、

痛みが悪化したり長引きます。

横になると腰の筋肉が働きにくいので、治りが早まります。

何度もぎっくり腰を起こしたことのある私としては、

最低でも3日間の休養をおすすめします。

 

②横向きに寝よう!

あおむけに寝ると腰が反って、より痛くなることがあります。

横向きになり、腰と膝を曲げて体を丸めたほうが、

腰の筋肉が緩んで楽になります。

 

③最初は温めない!

腰の筋肉が炎症を起こしているので、

痛めた直後は温めないようにしましょう。

当日の入浴は避けたほうがいいです。

どうしても入りたいときは、シャワーだけですませましょう。

 

④動くときはコルセットをしよう!

腰が痛くても仕事や家事が休めないときは、コルセットをしましょう。

コルセットをすることによって、腰の筋肉の負担が減ります。

コルセットは痛む部位を覆うぐらいの高さがほしいですね。

 

⑤痛みが改善してきたら、ほどよい運動とストレッチをしよう!

無理のない運動は、『散歩』です。

できるだけ何も持たずに、景色でも眺めながらゆったりと歩きましょう。

歩くと全身がほどよく動かされ、

カチコチの腰の筋肉もほぐれやすくなります。

散歩の後、ストレッチをすることもおすすめします。

 

 

ぎっくり腰は突然やってくるように思われがち。

しかーし、

自分で気づかないうちに、腰の筋肉が疲労し硬くなり、

「もう、耐えられませーん!」と腰の筋肉が訴えて、

動けないほどの痛みが生じます。

日頃からストレッチをしたり軽い運動をして、

腰の筋肉の柔軟性を出しておくことが、

ぎっくり腰の予防として大切ですね。

 

 

おまけの話、その1。

お灸講座の講師依頼があり、7月29日(火)に

太宰府市五条にある『太宰府市いきいき情報センター』へ行きました。

定員10名のところ3倍の申し込みがあり、

午前と午後の2回、講座をしました。

 

2014_08_03_001

 

ご自分でツボを取ってお灸をする場面では、

「ツボはこの位置であっていますか?」

「1日何回したらいいですか?」

「こんな症状に効くツボはありますか?」など

たくさんの質問がありました。

皆さん熱心で、

「自分の体を自分で治そう!健康を保とう!」という

意識の高さを感じました。

鍼灸院内でのお灸教室を初めて2年経ちました。

今年は外でもお灸講座をする機会があり、うれしい限りです。

お灸伝導師コトーは、今日も行く~~~!!!

 

 

おまけの話、その2。

前回のブログでご紹介した『胡蝶蘭』。

 

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花が咲きました!

1個だけど、かわいい!

横から見たら…、

 

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ずいぶん猫背だなぁ~。

育て主に似る?

おっと、気をつけないと!

 

ぎっくり腰の鍼灸治療とセルフ・ケア~その1

腰痛持ちさーん!

お気をつけください!

ぎっくり腰、急増中です!

 

重たい物を床から持ち上げたときに、腰に痛みが走り、

その後身動きができない…。

ぎっくり腰の一般的なイメージですよね。

 

最近治療に来られるぎっくり腰さんは、ちょっと違います。

「朝起きたら、腰が痛くて動けませんでした」

「起きたときは何ともなかったのに、朝食後に椅子から立ち上がったら

腰がぐぎっと痛くなりました」

「腰なんてぜんぜん痛くなかったのに、

部屋の片付けをしていたら、急に痛くなりました」

ぎっくり腰の原因が見当たりません。

 

筋肉はどうして痛くなるのか…。

長時間、同じ姿勢をとったり、肉体労働をして、

腰を支えている筋肉に負担がかかると、

筋肉は疲労して硬くなる

     ↓

筋肉の隣にある血管が圧迫され、血流が悪くなる

     ↓

(血管の中の血液が、体の細胞1つ1つに酸素を運んでいるので)

筋肉の細胞への酸素が不足する

     ↓

酸素不足が続くと、乳酸などの痛み物質が作られ、痛みが出てくる

     ↓

痛み物質の影響で筋肉がますます硬くなる

     ↓

痛みが慢性化する…

 

 

今年の梅雨は肌寒い日もありましたが、

どこでもガンガンに冷房が効いていました。

筋肉は冷えても硬くなります。

また、ここ数日間で急に暑くなり、

朝から室温29℃! 湿度70%!

湿気も腰痛に影響を与えるときがあります。

自分では気づかないうちに腰の筋肉が硬くなり、

ぎくっ!と痛めることもあるわけです。

 

ぎっくり腰におすすめなのは、鍼治療。

うつぶせになるのはきついので、

横向きで、背中・お尻・脚などに軽く鍼をします。

ぎっくり腰を起こした直後は、あまり動けないものですが、

早めに治療に来られたほうが、治りも早いです。

 

なかなか治らない頑固なぎっくり腰には、

当院では灸頭鍼(きゅうとうしん)をします。

 

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ツボに刺した鍼の先にモグサをつけて、お灸をします。

鍼の刺激とお灸の輻射熱のW効果!

ぎっくり腰がクセにならないように、しっかりと腰の筋肉をゆるめます。

 

私は鍼灸師になる前、理学療法士(リハビリ)の仕事をしていました。

肉体労働なので、何度もぎっくり腰になりました。

その体験も踏まえて、次回はぎっくり腰のセルフ・ケアをご紹介します。

よろしく~~~!

 

おまけの話。

例年よりも4か月遅れて花芽がでた胡蝶蘭。

今年は何個花が咲くかな~。

毎日花芽の成長を見ていましたが…、

がが~ん!

蕾は1個ついただけ。

 

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提灯(ちょうちん)みたい…。