コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

鼻炎の鍼灸レシピ

鍼灸院に治療に来られる方をお迎えするときに、

私はよく灸用のお線香をたきます。

柔らかい香りなので、

来られる方にリラックスしてもらえるかな…という想いと、

自分自身には「よっしゃあ~、仕事だあっー!」と気持ちを集中させるためです。

香りと心はつながっていますね。

また、

「これ、まだ食べられるかな…」と、

くんくんにおいを嗅いで、食べ物の新鮮さを判断する!という、

体を防衛する働きも『鼻』にはありますね。

この鼻がつまっても、鼻水が止まらなくても、

においがわからなくなるだけでなく、

頭がぼんやりとして思考回路が鈍くなり困るぅー!

               *

顔や頭にツボはいっぱい!

鼻炎には鼻の横にあるツボ『上迎香 じょうげいこう』に

ほそーい鍼をほんのちょこっと1mm程度刺します。

軽い鼻づまりにはツボ・マッサージも効きます。

前髪の生え際中央の上にあるツボには、頭と水平に鍼をします。

うつぶせ寝のツボ・モデル。

うなじにあるツボ『大椎 だいつい』にお灸をして、温めるのもいいです。

アレルギー性鼻炎や花粉症は、体の免疫機能が過敏に働いて起こるので、

根本的に治そう!とすると、体質を改善することも大切です。

時間はかかりますが、ご自身でもご自宅で腕などのツボにお灸をして、

じっくりと治していけたらいいですね…。

お灸は『台座灸 だいざきゅう』といって、安全に簡単にできるものを使います。

               *

おまけの話。

鍼灸のことを知らなかった20代、

私はアレルギー性鼻炎で、鼻の粘膜が常に弱く、

しょっちゅう鼻風邪をひいていました。

「こりゃあ、たまらーん!」と始めたのがこれ。

???

なんだかわかりませんよね。

これは鼻洗浄器の一部。

このカップの上にはフタがあり、片鼻に入れるノズルがついていました。

今はありません…。

塩温水を片鼻から吸い込み、口から出します。

適度な塩分濃度と温度であれば、鼻はツーンとしません。

こんなふうに、中の温水温度がわかるすぐれもの。

私はテキトーに塩を混ぜるので、

塩分濃度が薄いと鼻がツツーン!

濃いと塩辛くてたまらない…。

それでも鼻の粘膜が鍛えられ、アレルギー性鼻炎が改善しましたよ。

                *

最近、鼻の粘膜が弱くなってきたので、鼻洗浄を再開しようかな…。

鼻風邪をひいたり、気温差で鼻がむずむずしたりすると思います。

症状が強い時はかなり鼻の粘膜が弱っているので、鼻洗浄はきつい!

落ち着いてからしよう!

何度そう思っても調子がよくなると忘れちゃう。

のどもと過ぎれば…ってやつですね。

椎間板ヘルニアの鍼灸レシピ

前々回のブログのテーマは、<体のしくみあれこれ~背骨の構造>、

前回は、<椎間板ヘルニアってなんじゃらほい>。

ミニ特集っぽくなりましたね。

今日が最終回です。

今回も腰の椎間板ヘルニアについて話をさせていただきます。

何度も登場している、この手描き図。

横から見た腰の背骨(ねずみ色の部分)2つ。

2つの骨の間でクッションの役目をしている椎間板(肌色の部分)。

この椎間板が傷つき、一部分が外にはみ出し、腰の神経を圧迫し、

腰痛、下肢痛、下肢筋力の低下・しびれ・感覚障害などが生じます。

腰痛や下肢痛がいつまで経っても治らない、あるいはしょっちゅうぶり返し、

日常生活や家事、仕事に支障をきたしている…。

そのような症状の方が当鍼灸院に来られます。

ある部分が痛いと、その部位にあまり負担がかからないように、

体は無意識に別の部位でカバーします。

その期間が長ければ長いほど、

カバーしている部位も筋肉疲労がたまり、その部位も痛くなったりします。

また、持続した痛みや強い痛みは、

周辺の筋肉も緊張させてしまうことがあるようです。

当鍼灸院では、毎回、ご本人から詳細に症状を聞き、

ていねいに全身を触診し、今の体の状態を説明し、

その都度、鍼灸に使うツボや方法を決めます。

それぞれ、症状の程度や全身状態・体質は異なるので、

鍼灸治療方法、来院頻度、治療にかかる期間は様々です。

いきなり自分の足ですみません。

頑固な腰痛や下肢痛には、写真の灸頭鍼(きゅうとうしん)が効きます。

腰やお尻、脚のツボに行います。

鍼先にモグサをつけて燃やし、鍼刺激と灸の輻射熱によるダブル効果があります。

症状が重く、病院に入院していた方は、『家庭復帰』 『職場復帰』という

大きなゴールがあります。

元の生活に戻るには、どのくらいの体力や筋力が必要なのか、

把握することが大切です。

私は長いこと理学療法士(リハビリ)の仕事をしてきましたが、

腰に負担をかけない体にしていくためには、『セルフ・コントロール』もかかせません。

手作り小冊子『腰痛の話』をお渡しして、腰痛になりやすい生活習慣を見直し、

座り方、立ち方、歩き方、簡単な運動など、無理なくできそうなことを指導しています。

また、お一人お一人にあった、ストレッチング方法を載せた

手作り小冊子『あなたのストレッチ法』を見ながら、

筋肉の柔軟性を出すために、ストレッチの練習もします。

痛みが和らいでくると、ついついがんばって動いてしまいがち。

その後に痛みがぶり返したり、他の部位が痛み出し、

落ち込まれることもあります。

この腰痛や下肢痛の治り方は、一直線の上り坂ではなく、

らせん状の上り坂だと思います。

ときには、今の自分の体はちょっと前の自分より劣っているようにみえる。

それでも、最初の頃と比べたら、確実に上がっている…。

あせらずに…、あせらずに…。

告知!鍼灸治療コース設定!

今日は、自分の仕事の話をしてもいいですか。

私は20年間、理学療法士(リハビリ)の仕事をし、

さらに治療技術を高めたくて、

鍼師、灸師の国家資格をとりました。

(鍼灸師って、資格は『鍼師』と『灸師』の2つなんですよ)

そして、今は福岡で女性専門の鍼灸院をしています。

               *

鍼や灸は遠い昔に中国から伝わり、

江戸時代には、お灸は庶民に広まっていました。

とても身近なものでした。

現在は、なかなか馴染みのないものになってしまいました。

そんな中、

「鍼は痛そう…、灸は熱そう…、でも、なんか興味がある。」

「体調がいまいちで、鍼灸が効くのか一度受けてみたい。」

そんな声を耳にしてきて、

『トライアル・コース』を設けました。

お一人様1回のみ、2,000円、30分間程度です。

鍼や灸のよさをちょこっとでも味わってほしいなぁ~と思います。

               *

以前は、証明写真は写真館で撮っていました。

お店の方が、

「もう少し、あごを引いて」とか、

「首を少し右に傾けて」とか、

言ってくる。

「まっすぐしているつもりなんだけどなぁ~」

と思いながら、言われるままにその姿勢にもっていく。

パシャパシャ写真を撮られた後、

「ハァーイ、もう結構ですよ」と言われ、

ほっとして一瞬にして元の姿勢に戻る。

ヒトって、長い時間をかけて、体のイメージがそれぞれ出来上がっている。

そのイメージを正しく修正しようとしても、

無意識に元のイメージ、つまり歪んでいるイメージに戻ろうとする。

鍼や灸でいい刺激を体に与えても、

長い時間をかけて出来上がった症状や強い症状は、

元に戻ろうとするスピードが速い。

そんなときは、集中して治療をしたほうが効果大!

すっかり元の悪い状態に戻らないうちに、いい刺激を入れていく。

ラセン階段のように、よくなっていく感じ。

というわけで、『短期集中治療コース』を設けました。

今までは、コースなしで、1回4,000円、初診料1,000円でしたが、

2回目以降、『短期集中治療コース』をご利用可!

コース・カードは、有効期限2ヶ月間、3回セットで10,000円。

ちょいと割安。

治療間隔をつめたときの、体の変化を味わってほしいなぁ~と思います。

体の中から、自然治癒力が湧き出てくるようになると、

悪い状態に戻りにくくなり、治療間隔を伸ばしていきます。

『短期集中治療コース』は卒業ですね。

               *

鍼灸のよさは即効性だけでなく、養生、健康の維持もあります。

月に1回程度、継続して鍼灸を受けていただくと、

その方の、体調の季節変動が把握できます。

苦手な季節が来る前に、体調を万全にして、その季節をさらりと乗り越える。

そんなことのお力になるのも鍼灸だと思います。

ということで、『メンテナンス・コース』を設けました。

コース・カードは、有効期限6ヶ月間、5回セットで、15,000円。

ちょいと割安。

その方の人生にちょっと寄り添って、

健康のお手伝いができたらなぁ…と思います。

               *

これらのコースは、当鍼灸院のご利用者のご要望もあり、実現しました。

今後も皆様が気軽に安心して来られる鍼灸院、

来てよかったと思っていただける鍼灸院を創っていきます。

これからもよろしくお願いいたします!

今日の私は、とってもまじめ!!(ちょっと恥ずかしい…)

ご紹介したコースについての詳細は、

ホームページの『治療コース』をご覧下さい。

ご清聴ならぬ、ご清読?、ありがとうございましたーっ!

首こり・肩こりに効く意外なツボ

暑いですね。

皆さん、お元気ですか。

これは、今日仕事場から撮った、夏雲。

太陽光線のおかげか、夏の雲はただの白ではなく、

奥行きを感じさせるコントラストがあり、かっこよくて、

他の季節よりも写真を撮る機会が多いような気がします。

               *

雲と言えば、ツボの名前で『雲門 うんもん』があります。

(安直な話の展開。 すみません。)

でもでも、

この『雲門』穴はすぐれもの。

手の太陰肺経(たいいん・はいけい)という、経絡上にあります。

肺経にあるツボに鍼や灸をすることにより、

咳・喘息・風邪など肺にかかわる疾患を改善します。

それだけではありません。

この画面を見ている、肩こりさん、首こりさん。

ちょっとこのツボを押してみてください。

場所は鎖骨の外端の下のくぼみ。

腕の骨の内側。

左右あります。

イタ気持ちよくありませんか?

このツボは肩こり・首こりにも効きます。

               *

上図をもう一度見ていただきたいのですが、

『雲門』のちょっと下に『中府 ちゅうふ』というツボがあります。

このツボも肺経上にあり、作用も一緒。

こんなふうにツボ・マッサージをすると、

イタ気持ちいい…。

首こり・肩こりって、後ろとか外側(横)の筋肉のこりが

気になる方がほとんどですが、

実際は前面もこっている方が多い!

だから、首のストレッチングは、上を向いて、

首の前の筋肉も伸ばすことをおすすめします。

               *

おまけの話。

今日は原稿を書くより、絵を描くのに

すいぶん時間を費やしてしまったっ!

マッチョマンな女子になっちゃった…。

小学生の時、お絵かき教室に通っていたのになぁ~。

こむら返りの鍼灸レシピ

ここ何日も、睡眠中に左のふくらはぎがつって、目が覚める。

回を重ねる度に激化している…。

足の親指を手前に引っ張るといいというが、

爆睡中の出来事で、

右足の踵で左のふくらはぎを思いきり押すのが関の山。

すぐ寝入ってしまう。

               *

『こむら返り』とは、正確には『腓腹筋 ひふくきん のけいれん』のこと。

久しぶりに下手な手描き図の登場!

(けっこう本人は気に入っている)

グロテスクですみません。 右足の膝から下の後姿。

これが腓腹筋。

左右2本の細長い筋肉で、爪先立ちになるときに使う。

下のほうは腱となり、踵の骨にくっついている。

               *

これはヒラメ筋。

魚のひらめのように、平べったい筋肉。

働きは、腓腹筋と一緒。 腓腹筋の奥に潜んでいる…。

下のほうは腱になり、腓腹筋の腱と合流。

この図では、腓腹筋はちょん切っています。

ごめんなさい…。

薄べったい筋肉なのに、硬くなることあり!

あなどれないヤツです。

               *

さてさて、この、こむら返りの原因は

おそらく…、筋肉疲労と、冷房による筋肉の冷え。

内側の腓腹筋が毎回けいれんしていたので、カチカチ。

めちゃくちゃ硬くなっているところと、反応のあるツボに、

自分で自分に鍼灸治療!

選んだ方法は、灸頭鍼(きゅうとうしん)。

こんなふうに、鍼の先にお灸をのせます。

強い筋肉の痛みや、強い冷えなどに効きます。

               *

当日の夜から、こむら返りとはご縁がありません。

ただ、筋肉が硬くなりやすいので、

足首をぐるぐる回して筋肉を動かしたり、

ストレッチングをしたり、

軽く鍼をして予防しています。

『医者の不養生』ならぬ、『鍼灸師の不養生』の話でした。

ハハハーッ!