コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

2022年極寒!キーンキーン梅見散歩!

 

鴻臚館(こうろかん)は、平安時代の7世紀後半に、筑紫(現在の福岡市)と難波(大阪)と平安京(京都)に建てられた、国立の迎賓館。

 

1987年、福岡平和台球場の外野スタンドの改修工事に伴う発掘調査で、筑紫の鴻臚館の遺構を発見!3ヶ所の鴻臚館の内、場所が特定できているのは福岡だけ。ほほーっ。

平安時代の前、飛鳥・奈良時代には、筑紫の鴻臚館の前身、『筑紫館 つくしのむろみつ』があった。688年、日本書紀に『筑紫館で新羅(しらぎ)(朝鮮の古代の王国)からの使者をもてなした。』と記されている。7世紀後半には、外国使節や遣唐使・遣新羅使などの宿舎として使われた。9世紀後半以降、留学僧(るがくそう)・唐商の応接機関、11世紀には外国商人との貿易の場となった。400年の歴史がある。

中国の呉(ご)の国の僧侶・智聰(ちそう)が、仏典とともに鍼灸医学書を日本に持ち込んだのが、562年。日本の鍼灸の起源。その後、遣隋使や遣唐使が中国文化を輸入し、中医学を学んだ医師(僧医)や中医学書により、中医学は日本に深く伝わっていった。この鴻臚館でも、古代の中医学書を手にした日本人がいたんだなぁ…。

当初の鍼灸は、都でも上層階級の人たちだけが対象であったが、江戸時代に入ると、お灸は庶民に広く浸透していった。浮世絵にも、お灸をしている絵が何枚もあるよ。

 

鴻臚館があった場所に、福岡城もあった。福岡城は、黒田長政が1601年から7年かけて築城。現在、福岡城跡には梅園がある。

 

2022年1月上旬、天気は快晴だが気温6度。梅のつぼみも凍えそう…。早く来すぎた!1か月後にまた来よう!

 

2月上旬。天気は曇り。気温は8度。0.5分咲きかなぁ…。ピンクもいいけど、

 

赤もいいねぇ。

 

梅花の串刺しだんご!美味しそう!

 

2週間後にリベンジ!2月下旬。天気は曇り。気温は5度。花数は少ない気がする。

 

曇りの日に、

 

花の写真を撮るのは難しいねぇ。暗くなっちゃう。

 

寒くて手がかじかむし…。しかーし、日の出が早くなり、日の入りも遅くなってきた。これから三寒四温を繰り返し、春がやってくるね。

福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

特集:五臓六腑と経絡とツボと鍼灸の関係性⑨~手少陰心経・後編

赤いラインは、『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡。足の親指にあるツボ『隠白 いんぱく』に始まり、脇の下にあるツボ『大包 だいほう』で終わる。体の表面を通り、その上にツボが21個。この経絡は左右対称にあるので、合わせて42個。

体の表面にある『足太陰脾経』は下腹部で枝分かれ、もう1本は体内に入り、上行して、脾、そして胃とつながる。さらに、ここから2本に分かれる。1本は、胃から上行して横隔膜を貫き、のどを通り、舌の根元とつながり、舌の下の部分で散るように終わる。もう1本は、胃から上行して心(しん)に入り、次の経絡、『手少陰心経 て・しょういん・しんけい』とつながる。

『手少陰心経』は体内では3本の通路がある。1本目は、心から下行して横隔膜を貫き、小腸とつながる。2本目は、心から食道へと上行し、目につながる。3本目は、心から肺を貫き、脇の下にあるツボ『極泉 きょくせん』へと向かう。

『極泉』というツボから体表に出て、腕の内側を通り、小指の先端にあるツボ『少衝 しょうしょう』で終わる。そして、次の経絡、『手太陽小腸経 て・たいよう・しょうちょうけい』につながる。

『手少陰心経』の上に、ツボは左右9個ずつ。腕の内側の痛み、変形性肘関節症、野球肘、尺骨神経麻痺、手首の腱鞘炎などを治療する際、この経絡上のツボを使うことが多い。鍼やお灸で筋肉のこわばりをほぐし、痛みを和らげる。

 

筋肉のこわばりが強い時は、『灸頭鍼 きゅうとうしん』がおすすめ。鍼の先端にモグサを差し込み、鍼を置きながらお灸もする。

 

鍼が苦手な方は、『点灸 てんきゅう』がおすすめ。米粒大のモグサをツボにのせ、お灸用の線香で火をつける。燃え終わる時に一瞬、チクッとした熱さがツボの奥に伝わる。皮膚の上に『灸点紙 きゅうてんし』というシールを貼り、その上にモグサをのせるので、お灸の跡は残らない。

 

セルフお灸には、台座灸がおすすめ。台座の上にモグサがのっている。台座の底にはシールが付き、どこのツボでも貼りやすい。

『手少陰心経』のツボの中で、よく使い、かつ、どなたでも取りやすいツボを2つ選んでみた。肘にあるツボ『少海  しょうかい』と、手首にあるツボ『神門 しんもん』。順次、ブログで紹介するよ~ん。ツボ取り動画付きだよ~ん。

コロナの勢いが増してきた。全世界でコロナが収束するまで踏ん張ろう!福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

特集:五臓六腑と経絡とツボと鍼灸の関係性⑧~手少陰心経・前編

心臓の大きさは、握りこぶしぐらい。心筋と呼ばれる特殊な筋肉の塊。電気的な興奮で、1分間に70回程度拍動(=収縮)し、動脈へ血液を押し出す。心臓の1回の拍動で押し出される血液量は、70~80ml。70ml×70回=4900ml。1分間に約5ℓも心臓から血液が押し出され、全身の動脈、そして静脈へと流れる。

東洋医学でも、『五臓六腑の中の心(しん)は血脈を司る』と言われている。血(けつ)(=栄養分)は、脈(みゃく)の中を流れる。脈とは、経絡と血脈(=血管に該当する)のこと。ただ、『血』単体では動けない。『気(=エネルギー)』が血を押して動かすことにより、血は脈の中を流れることができる。『気』にはたくさんの種類がある。ここで登場するのは『心気 しんき』。心が持つ『気』。血が心から全身に送られ、やがて心に戻ってくるのは、心気の働きによるもの。心気が年中無休で働き、全身に常に栄養が行き渡る。

東洋医学では、『心は神(しん)を蔵す』と言われている。神は、思考・判断・記憶など、意識的な心(こころ)の働きを指す。だけでなく…。

何気なくスマホを開き、「おっ、コトーの特集ブログが再開した」と気づく…。心臓のイラスト?ちょっと読んでみようかな…。スマホの画面を操作する…。様々な感情が湧き出て、言動や行動を起こす。これらも『神』に含まれる。

心がガシッ!と神を支えていれば、精神は安定し、しっかり考え、しっかり行動できる。心の働きが不十分で、神を支えきれないと、不眠、多夢(夢を多く見る)、気持ちがフワフワ・ザワザワと落ち着かない、健忘などの症状が現れる。

東洋医学では、『心は君主の官(かん)』と言われ、五臓六腑を統括する。心が蔵する『神』は、五臓六腑同士の調整役もしている。話がややこしくなってきたが、心ってすごいヤツなんだよぉー。

さぁて、今年初のおまけの話。

 

最寄りの駅から30分ほど電車に乗り、その後30分ほどバスに乗り、やってきました国道594号線。

 

あまりにも普通の道で、標記がなければ見過ごしそう。ここから徒歩で30分のはず。

 

公園?

 

あっ、お寺に鐘がある。実家にいた頃は紅白歌合戦を見た後、湯船の中で除夜の鐘を聴きながら、「108つの煩悩かぁ…。う~ん、う~ん、108つも煩悩が浮かんでこないなぁ…」」と思っていた。今、住んでいるところは除夜の鐘が聞こえない…。

 

おーっ、みごとな畑!

 

のどかだねぇ~。

 

おっ、また、鐘のあるお寺。随分歩いてきたが、この道で間違いなさそう…。

 

おおおーっ、やっとたどり着いた!大己貴(おおなむち)神社。福岡県朝倉郡筑前町にある。

 

西暦200年頃、神功(じんぐう)皇后が新羅(しらぎ)との戦に備えて兵を募ったが集まらず、社(やしろ)を建てて兵が集まるように祈願したら、兵が集まった。日本書紀にそのように記されている。

 

その社が大己貴神社。日本最古の神社のひとつ。

いつの頃からか、神社やお寺は私にとって決意表明の場。普段、神仏を尊ぶことをしていないので、ちらっと訪れた時だけ願い事をするのは、おこがましい気がして…。柏手を打って、目をつぶる…。「目の前の自分、人、物、物事に対して丁寧に見つめ、丁寧に考え、丁寧に行動します!」と神様に誓った。自分の中に核を持ち、貫き通すこともあれば、見方を変えて行動すべきこともある。と思っても、変なところで我を張ったり、ちょっとしたことで動揺したり…。まだまだ『神 しん』の修行が足りないなぁ…。『丁寧に生きること』は、コトーの永遠のテーマです!

次回のブログは、心(しん)につながっている『手少陰心経 て・たいん・しんけい』という経絡と、その上にあるツボたちを紹介するよぉ。福岡市南区にある女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

特集:五臓六腑と経絡とツボと鍼灸の関係性⑦~足太陰脾経・後編

『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡(赤いライン)の上に、ツボは片側だけで21個のっている(赤丸)。その中で一番メジャーなツボと言えば、『三陰交 さんいんこう』。内くるぶしの少し上にある。足の陰の経絡が3本交わる所なので、この名前が付いた。『足太陰脾経』以外には…。

 

『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』。足の裏にあるツボ『湧泉 ゆうせん』に始まり、鎖骨の下にあるツボ『兪府 ゆふ』で終わる。この経絡は、体内で臓器の『腎』とつながる。

腎の最も大事な仕事は『先天の精』と『後天の精』を蓄えること。『先天の精』とは、母親と父親から受け取った精気(=エネツギー)のこと。母親の胎内では、『先天の精』が充足することで、胎児はすくすくと育っていく。オギャ~~~!とこの世に生まれると、どうなるか。自分の口で取り込む飲食物から得られる精気(=エネルギー)が『後天の精』となり、腎に蓄えられる。その充足したエネルギーのおかげで、体と心がのびのびと成長する。

この腎の精気は、子宮や卵巣など『生殖機能の成熟』のサポーターでもある。また、年齢とともに腎の精気が衰えてくると、やってくるのが『老化』で、臓器の機能も落ちてくる。生理不順や不妊症、不育症、更年期症状など、幅広い世代の婦人科にかかわるトラブルを治療する際には、腎の働きがどうなっているのか、見極めることも大切なんだなぁ…。

『足厥陰肝経 あし・けついん・かんけい』。足の親指の先端にあるツボ『大敦 だいとん』に始まり、9番目の肋骨の際にあるツボ『期門 きもん』で終わる。この経絡は、体内で臓器の『肝』とつながる。肝は、気・血・水がスムースに流れるようにサポートしている。このサポートが不具合を起こすと、気・血・水の流れが滞ったり、逆に流れすぎる。

脾と腎と肝は血の巡りや生殖機能に深くかかわっている。『三陰交』というツボに鍼やお灸をすると、先ほどの3本の経絡と、脾・腎・肝の3つの臓器に働きかけるため、婦人科の症状を治すときによく用いられる。

 

婦人科の症状のセルフ・ケアとしては、三陰交への台座灸がおすすめ。台座の上にモグサがのっている。台座の底にはシールが付き、ツボにのせやすい。

コトーは20代の頃、腰痛治療で鍼灸院に通っていた。脚のむくみが気になっていたら、三陰交へのセルフお灸をすすめられた。指でモグサをひねって米粒大にして、ツボにのせ、お灸用の線香で火をつける。一瞬、チクッ!と熱さがツボの中に入り込む。それが気持ちいいんだなぁ~。『点灸 てんきゅう』という手法。

 

カメラのフィルム缶の中に入ったモグサをいただき、自宅で点灸をしたなぁ…。昭和の話。

ところで、鍼灸の手技を文章だけで伝えるのは難しいと、常々思っていた。今年、念願かなって、鍼灸の手技の紹介動画を撮り、ホームページの『鍼灸治療』ページに載せた。ブログにはまだ載せてなかったねぇ。近々、『台座灸』と『点灸』の紹介動画をブログに載せるよ~ん。

『三陰交』は押すと圧痛があり、見つけやすい。婦人科の症状だけでなく、脚の冷えやむくみにもいい。三陰交のツボの取り方動画は、ブログ:【動画で見る!ツボの取り方】血の巡りを整えるツボ「三陰交」と、You Tubeチャンネル≪レディース鍼灸ことうプラス≫に載せているよーん。興味のある方は見てねん。

 

『足太陰脾経』の上にあるツボの中では、『血海 けっかい』と『陰陵泉 いんりょうせん』もセルフお灸がしやすい。『血の海』と書く『血海』は婦人科の症状におすすめ。また、『血海』も『陰陵泉』も膝の近くにあるため、膝のトラブルにもおすすめ。ツボ取り動画も撮ったよー!順次、紹介するねん!

福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。

追伸:今回の特集では、気(=エネルギー)に関する話題が多い。気は様々な所で様々な働きをし、様々な呼び名がある。読者の皆さんは混乱するかなぁ…。できるだけ分かりやすく書いていきますますます!

特集:五臓六腑と経絡とツボと鍼灸の関係性⑥~足太陰脾経・前編

今回の特集ブログは自撮りの動画も取り入れているせいか、なかなか先へ進まない。前回、何を書いたのか忘れてしまい、下書きを読み直したハハハー!そうそうそうそう!

 

<足陽明胃経の順行路線>

赤いラインは『足陽明胃経 あし・よいめい・いけい』という経絡。黒目の下にあるツボ『承泣 しょうきゅう』に始まり、足の人差し指にあるツボ『厲兌 れいだ』で終わる。足の甲にあるツボ『衝陽 しょうよう』から枝分かれ(青いライン)、足の親指の先端にあるツボ『隠白 いんぱく』につながる。

 

<足太陰脾経の順行路線(体表)>

赤いラインは『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡。『隠白』に始まり、足の親指の内側を通り、内くるぶしの前から、すねの内側、膝の内側、太ももの内側を上行する。さらに、腹部・胸部のやや外側を上行し、脇の下から3寸(約9㎝)下のところにあるツボ『大包 だいほう』で終わる。

 

<足太陰脾経の順行路線(体内)>

この経絡は下腹部で枝分かれ、体内に入り、脾、そして胃につながる。更に、胃から2つに分かれる。1つは、胃から横隔膜を貫き、のどを通り、舌の根元とつながり、舌の下で散るように終わる。もう1つは、胃から心(しん)に入って、次の経絡『手少陰心経 て・しょういん・しんけい』とつながる。脾と胃は表裏関係にあり、2つの臓器は経絡で結ばれている。さてさて、脾の主要な働きは4つ。

 

<脾の働き・その①>

口から取り込んだ飲食物は胃に納められ、ドロドロな物に変化する。脾は、ドロドロな物を更に消化して『水穀(すいこく)の精微(せいび)』を作り出す。これは、あらゆるエネルギーや栄養のこと。『気=エネルギー』や『血(けつ)(=栄養)』も水穀の精微から作られる。脾の働きが弱まり、しっかりと水穀の精微が作れないと、気や血も不足するんだなぁ…。

 

<脾の働き・その②-1>

脾は、気と血の元となる水穀の精微を全身に運ぶ。そのエネルギーと栄養のおかげで、臓腑・器官・筋肉・骨・皮膚などあらゆる部位は、自分の仕事を十分にできるんだなぁ…。

 

<脾の働き・その②-2>

脾は、水液を全身に運ぶ。また、いらなくなった水分を尿や汗として外に出す際にも、脾の『運ぶ』働きがサポートする。

 

<脾の働き・その③-1>

経絡の中を流れる気(=エネルギー)は年中無休。私たちの健康を考え、常に動いている。

前回登場した『胃気(=胃のエネルギー)』は『気を下行させる』働きを持っている。胃の中でドロドロな物に変化した飲食物。その中で不要な物は、胃気の力を借りて、小腸・大腸・膀胱へと下行し、便・尿として外に出すことが出来る。

 

『脾気(=脾のエネルギー)』は『気を上行させる』働きを持っている。脾で作られた水穀の精微は、脾気の力を借りて、上部にある心と肺に運ばれる。そして、心と肺の働きによって、水穀の精微は気と血に変化し、全身に運ばれる。また、脾で作られた水穀の精微は、脾気の力を借りて、上部にある頭(脳)と顔にも運ばれる。

 

<脾の働き・その③-2>

地球の地表に住んでいる限り、上から下へと重力がかかっている。重力に負けて内臓が下がらないように、脾気の引き上げる力で、内臓を正しい位置に保っている。ちなみに、この経絡は『足陽明胃経』。

 

<脾の働き・その④>

経絡の中を流れる血(=えいよう)は正常であれば外に漏れることはない。それは脾気が経絡に働きかけ、血が外に漏れないようにしているから。

脾はたくさんの、込み入った仕事をこなし、説明するのが難しいねぇ…。次回に続くよ~ん。福岡市南区にある、女性専門鍼灸&パーソナルトレーニング≪レディース鍼灸ことうプラス≫の女性鍼灸師・理学療法士のコトーでした。