コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

二日酔いと腹診

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1年ぶりに友人と会い、居酒屋へ。
最近知り合った居酒屋の店長は、
上等かつ珍しい焼酎を数種類も試飲させてくれました。
楽しいおしゃべり、おいしい料理とビール,酎ハイ、そしてピリッとくる焼酎。
とても心豊かなひとときでした。

それもつかの間、帰宅後酔いが回り、1時間身動きがとれず、
翌朝は吐き気も頭痛もないが、脳みそも体も停止状態。
誰か背中にある『やる気スイッチ』を押して!、と言いたい気分。

東洋医学では『腹診ふくしん』という診察方法があります。
腹部を5つに区分し、
腹部の皮膚温度,潤い,弾力性,圧痛,硬さなどをチェックすることにより、
五臓(五臓六腑)の病変を探ります。

自分で腹診をしたら、腹部の『胃腸』の部分が若干硬く冷えて弱っている感じ。
腹部と下肢の、胃腸機能を整えるツボに鍼灸をし、
消化の良いものを少量食べたら、
『やる気スイッチ』がONに!

写真はツボ・モデルのおなかまわりです。
上半身と下半身のつなぎ目のすぐ下、
緑のライン上の『神闕しんけつ』というツボは、おへその中央です。

滅多にお酒を飲まないと、どんどん弱くなりますね。
それでも「ちょっと、これ飲んでみて下さい。」と言われたら、
また飲み干してしまうだろうなぁ…。

炎天下と長歩きと踵部痛

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昨年の炎天下、ちょっと近くのスーパーまで買い物のつもりが、
その先の文房具店へ…と、つい長歩きへと発展。
気づけば夕日がジリジリ照り返す中、1時間半かけて自宅へ。
と、突然、先は尖っていないが太い釘を踏んだような激痛が踵に!

どうも足の裏の筋肉が過度に疲労したようです。
カチカチになった足の裏やふくらはぎなどの筋肉に鍼をし、筋肉が緩んだら、
痛みがなくなりました。

つい先日、久しぶりにヒールの高い靴で歩き回り、同じような症状になりかけ、
また鍼をして治しました。

これはただの筋肉疲労か!老化による筋力低下か!
後者だとは思いたくない!!
どちらにしてもこの暑さでは体力の消耗が早く、こまめな水分摂取と休憩をとり、
無理をしない!ということですよね。

気をつけよう!室内の熱中症

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ひどい梅雨が明けたら、思い切り真夏!

エアコンの苦手な私は、仕事以外の時間、

ポタポタ汗があごから落ちるまでは扇風機だけ。

昨年の夏、床から立ち上がる度に一瞬立ちくらみを起こし、

貧血?食生活が悪い?となんとなく思っていました。

「いやっ!まてよ!」とお茶を入れたカップをテーブルに常時置き、

汗がダラダラ出なくてもまめに飲むようにしたら、

ボーッとした感じや立ちくらみがなくなりました。

あぁ、軽い熱中症でした。

 

大量に汗が出ると塩分も失われます。

この時水だけを飲むと血液の塩分濃度が薄まり、

それ以上水が欲しくなくなります。

また塩分濃度が薄まらないよう、水分は尿として排泄します。

結果として体内に必要な水分量を取り込むことができません。

1時間以上の運動や、暑い環境下での長時間の作業時には、

スポーツ飲料や、1ℓの水にテイースプーン半分の食塩(2g)と

角砂糖(1~数個)を溶かしたものを補給しましょう!
私はこの時期、塩飴を常備しています。

むくみと舌(した)の関係

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この梅雨の時期は常に湿度が高く、体内の水分代謝がうまくいかず、体がむくむことがあります。夕方になると靴がきつくなったり、足に靴下の跡がついたり…、特に下肢に現れます。

ところで東洋医学の診察方法の中に『舌診』があり、舌は体内の病態を映し出す鏡とされています。舌の形・色・つや・動きや、舌苔(ぜったい)(舌の上のコケのようなもの)の形・色などで体内の状況を判断します。

梅雨の影響によるむくみの時は、舌は普段よりもぼてっと大きく、舌のふちにぎざぎざと歯の跡があり、口の中がなんとなく甘くベトベトすることもあります。

水分代謝をよくしてむくみを改善するには、鍼単独よりも灸法を加えるほうが、より効果的です。ご自宅で毎日下肢へのお灸をすると、下肢のむくみだけでなく、脚のだるさもとれてきます。

進化しつづけるツボ!

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ツボ・マッサージがテレビや雑誌などに紹介され、『ツボ』が身近なものになっている気がします。
ツボ(経穴)には、人体の経絡(けいらく)という通路上にある『正穴(せいけつ)』と、経絡外にある『奇穴(きけつ)』があります。
『正穴』は古くから正規に用いられた空所の意味で、約360穴!
『奇穴』は奇異な空隙の意味で、圧迫して痛む所,心地よい所,治療効果を経験的に発見したもので、現在でも『新穴』として発表され続け、2008年に出版された中国の鍼灸本によると、なんと約2180穴!!!

『正穴』においては日本と中国のツボの名前や位置はほとんど同じなので、中国留学中に混乱することはありませんでした。鍼灸師の先生が鍼を打たれた場所のツボ名がわからない時は大体『奇穴』でした。先生は『経験穴』と呼んでいました。私が興味津々に聞くせいなのか、先生は毎回「正穴あっての経験穴だ」と私に諭しました。
『基本』あっての『応用』という意味だったのでしょうか…。

鍼灸に来られる方は症状も体質も様々です。
この方に一番効くツボはどこなのか、気になるツボに触れては考え、また別のツボに触れては考え、体の声に耳を傾けます。