コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

特集~器官や臓器の症状に働きかけるツボたち⑭~膀胱

 

じゃっじゃかじゃ~ん!

これ、な~んだ?

形の変わったスマホに、

特大のイヤホンがついているんじゃないぞぉー!

そら豆の形をしたのは腎臓。

左右に1つずつある。

その下の細長いのは尿管。

左右の尿管がたどり着くところは膀胱。

 

 

尿が入っていないと、膀胱はさかずきのような形をしている。

腎臓で作られた尿が尿管から膀胱へと、

毎分約1mlずつ送られ、

膀胱は膨らんで丸くなる。

 

 

膀胱に尿が150~300mlくらいたまると尿意を感じる。

でも、脳がブレーキを掛けて、排尿を我慢できる。

400mlくらいたまると、脳の排尿中枢が活動し始め、

トイレへと導く…。

 

 

皆さんは、真夜中にトイレに行きたくなって目が覚めたとき、

すくっ!と立ち上がってトイレへ行く?

コトーは『尿意』よりも『睡魔』が勝つ。

「トイレへ行きたい」と思った直後に寝ている…。

そんなときは朝、目覚めたときに脳の疲労を感じる。

 

 

あっ、そうか。

排尿を我慢するために、

脳がずーーーーーっとブレーキを掛けていたんだ。

脳! ごめんねぇ~!

すぐ、トイレへ行くよー!

…………………………となる。

 

 

頻尿、多尿、尿量減少、排尿痛、尿失禁、残尿感、尿閉…。

尿のトラブルやその原因は様々。

子宮筋腫や前立腺肥大など膀胱近くの臓器が大きくなり、

膀胱が圧迫されて排尿のトラブルが生じることもある。

 

 

赤いラインは『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』という経絡。

途中枝分かれして、膀胱にもつながっている。

経絡は気(=エネルギー)と血(けつ(=栄養)が流れ、

膀胱にも気と血を送っている。

膀胱のトラブル時には、この経絡上のツボに鍼やお灸をすることにより、

とどこおった経絡の流れを改善し、

気と血を膀胱へ充分に送り、症状を緩和させる。

 

 

足太陽膀胱経は一番長い経絡。

ツボ・モデル君に花シールを貼ってご紹介!

 

 

 

 

目頭と鼻の間にあるツボ『睛明 せいめい』から始まり…。

 

 

 

 

額から頭頂…。

ここまでツボの総数6個。

 

 

 

 

頭頂から後頭部…。

ここまでツボの総数9個。

 

 

 

 

背中から2本になる。

ここまでツボの総数21個。

 

 

 

 

尾てい骨あたりはジグザグ。

ここまでツボの総数46個。

やっと出てきた!

ちょっとアップ!

 

 

 

 

膀胱のトラブル時には、左右のお尻の間、

仙骨部に反応があらわれやすい。

ハートマークのツボ『膀胱兪 ぼうこうゆ』や、

その内側にあるツボ『次髎 じりょう』などに鍼やお灸をする。

 

 

 

 

膀胱の前、下腹部のツボもかかせない。

赤矢印のツボ『神闕 しんけつ』がおへそにあたる。

その下が下腹部。

せっかくなので、足太陽膀胱経を最後までご紹介しよう。

 

 

 

 

膝裏から1本に戻り、ふくらはぎへ。

ここまでツボの総数57個。

 

 

 

 

足の小指にあるツボ『至陰 しいん』で終わる。

ツボの総数は63個。

左右の経絡を合わせると126個。

この経絡は最長だけでなく、ツボの数も最も多い。

 

 

膀胱のトラブルで一番多くかかわるのは膀胱炎かな…。

冷えが誘因となる場合は、血のめぐりを整えるツボも必須。

疲労が誘因となる場合は、体と心の緊張をほぐすツボや、

エネルギーを補充するツボにも鍼やお灸をするなぁ…。

 

 

おおおーっ、

特集ブログ『器官や臓器の症状に働きかけるツボたち』がやっと終わるー!

特集は「おっ! 面白そう!」と思いつきで始めることが多い。

書き出したら調べることがわんさかあり、

1つ書き終えるたびにヘロヘロ…。

エネルギーの補充に期間を要する。

というより、

しばらくは調べものがしたくなく、

なかなか次のブログに取り掛かれない…。

そんなこんなで6カ月強かかってしまった!

計画性がなく、申し訳ない!

つきあっていただき誠にありがたいっ!!!

 

 

1つ1つの器官や臓器の働きを調べて、

深~く反省したことがある。

器官や臓器は単独で仕事をしていることもあるが、

その元締めは脳。

脳は器官や臓器の仕事を監視し、調整している。

「体を休めたほうがいいよ」とは言うが、

「体を休めるために、まず脳を休めたほうがいいよ」とは言わない。

でも、体や心を酷使したときに、その調整をしているのは脳。

脳だって疲れてくる。

それが自律神経の乱れとしてあらわれることもある。

 

 

コトーは中年になってから、

思ったことはすぐ実行しないと忘れちゃう。

「あれもやっておかないと…」

「これもやっておかないと…」

夜までそんなことをしているから、寝るのが遅い。

脳をじっくり休ませていない。

これじゃいけない!!

 

 

「それは睡眠よりも優先させること?」

「明日、できるんじゃないの?」

自分に問い、7時間睡眠を実行している。

まだ4日目。

続けられるかなぁ…。

 

特集~器官や臓器の症状に働きかけるツボたち⑬~腎

 

 

後から見た背中とお尻。

下部肋骨に位置し、重さは110~130g。

こぶし大のそら豆状。

左右1対で赤褐色の臓器は、腎臓。

 

 

血管を流れる血液は、固形の赤血球や白血球だけでなく、

水分やタンパク質、糖質、脂質などの液状のものも含まれる。

液状のものは、腎臓へ1分間に500mlほど流入している。

腎臓は、それらを年中無休でろ過している。

1日のろ過量は150ℓ。

ろ過された水分の99%は再吸収され、再利用される。

残りの1%、1.5ℓが尿となり、膀胱へ送られる。

ナトリウムやアミノ酸など、体に有用な物質も腎臓で再吸収される。

体に不要な物質は、膀胱へ送り出す。

腎臓は働き者なんだなぁ…。

 

 

東洋医学では、『腎』は『水の臓』といわれ、

体内にある液体すべてをつかさどっている。

 

 

『腎』は『作強の官』とも例えられ、

力強さを作る臓器。

『将軍の官』とよばれる『肝』とタッグを組み、

防衛隊のトップとして活躍している。

 

 

この世に産声をあげたとき、生命活動の原動力となるのは、

両親から受け継いだ『先天の精』。

これは腎におさまっている。

口から取り込んだ飲食物は栄養となり、

『後天の精』として『精』に補充し続ける。

 

 

腎は生命力に直結し、腎の働きが活発であれば、

のびのびと成長できる。

逆に、腎の働きが衰えると、様々な臓器や器官の働きも低下する。

これが老化現象。

 

 

腎は、骨・髪・耳と関係が深い。

骨粗鬆症や白髪、脱毛、難聴や耳鳴りなどの症状では、

腎の働きが影響しているのか、見極めることが大切。

腎が関係していれば、腎の機能をアップする鍼灸治療も必須!

 

 

当鍼灸院は女性専門。

不妊治療の方も来られる。

子宮や卵巣にトラブルがないのに、なかなか妊娠ができない場合、

腎の機能の活性化もはかる。

 

 

 

 

 

 

腰に『腎兪 じんゆ』というツボがある。

腎に働きかけるツボであり、

腎の機能をアップさせたいとき、

このツボによーく鍼やお灸をする。

 

 

赤いラインは『足少陰腎経 あし・しょういん・じんけい』という経絡。

この経絡の上にツボが27個。左右合わせると54個。

臓器や器官のアンチエイジングをしたいときには、

これらのツボを使うなぁ…。

 

 

1つ、気をつけてほしいことがある。

西洋医学でいう『腎臓』と、東洋医学でいう『腎』の働きは、

共通する点もあれば異なる点もある。

東洋医学で診たときに、『腎』にアプローチする必要がでてきても、

「腎臓が悪いんだ…」「尿がうまく作れなくなっているんだ…」などと、

直結して考えないでほしい!

 

 

特集に取り上げる臓器は、残り1つ。

あと1つったら、あと1つ!

もうすぐ終わるんだ!

うれし~い!

がんばるぞっ!

 

コトーの鍼灸スタイル~継続…、進化…、手ごたえ…。

2012年4月から、院内のお灸教室をスタート。

毎月2回、月毎にテーマを変えて開催している。

 

 

 

 

 

メインは台座灸。

台座の上にモグサがのっている。

操作が簡単!

自宅でも気軽にできる。

 

 

 

 

 

ときには棒灸。

タバコ状のお灸。

皮膚から数㎝離して温める。

お灸全体を動かせるのが特徴。

 

 

どこでもできる、ツボ押し!

 

 

コトーの前職は理学療法士。

運動障がいのある方に運動を指導してきた。

肩こりや膝関節痛、腰痛をテーマにするときは、

ストレッチングや筋肉トレーニングも取り入れるようになった。

 

 

2019年1月8日(火)と20日(日)に開催するお灸教室で

初めて『点灸』を取り上げる。

 

 

 

 

 

まず、ツボの上に専用のシールを貼る。

これで、お灸の跡が残らない。

 

 

 

 

 

モグサを指でひねり、米粒大にして、シールの上にのせる。

 

 

 

 

 

モグサの先端に、お灸専用の線香で火をつける。

ピリッ!と一瞬熱さがツボの奥まで伝わる。

これが気持ちいいんだなぁ…。

2019年1月のお灸教室のテーマは、

『がんこな冷えをお灸とツボ押しで治そう!』

芯まで冷えた体を点灸で温める!

 

 

 

 

 

院外の講座は2013年2月から声を掛けていただくようになった。

太宰府市いきいき情報センター主催のお灸教室は10回目。

2018年10月2日に開催された。

テーマは『秋バテを改善・予防するお灸&ツボ押し!』

回を重ねると、ひねったテーマをリクエストされる。

う~ん、う~ん、う~ん。

どのツボを使おうか、頭をひねる、ひねる、ひねる…。

 

 

 

 

 

2018年10月30日に開催された、福岡市介護実習普及センター主催の講座。

テーマは『体験!ツボ押し(2) 大切な人へのツボ押し』

定員は40名。

講師は自分1人。

1回きり、2時間の講座。

参加者の方に実技を身につけてもらうために、

どのような内容にするか…。

う~ん、う~ん、う~ん。

 

 

事前に実技をビデオカメラで撮った。

当日は、その動画をプロジェクターで壁に大きく映し出した。

参加者の方はどこからもその画像が見れ、

実技の練習ができた。

コトーは、参加者全員の体に触れて指導もできた。

 

 

企画して、準備して、開催する…。

この一連の工程がなかなか進まないこともある。

でも、どの工程も楽しいんだなぁ…。

主催施設のスタッフの方や、

参加者の方との言葉のキャッチボールを通して、

気づくことがたくさんある。

それが次回の講座内容の濃さに結びつく。

そして、最終的には開催したとき、

参加者のキラキラした瞳に、手ごたえを感じるんだなぁ…。

 

 

主催施設のスタッフの皆さん、参加者の皆さん、ありがとうございます!

なかなか終わらない特集ブログにもつきあってくださる、

皆さんもありがとうございます!!!

 

特集~器官と臓器の症状に働きかけるツボたち⑫~肝

もう11月…。

この臓器な~んだ?って、問題を出しておきながら、

ずいぶん日にちが経っちゃった…。

重さ約1.4kg。

大きな赤い、この臓器は『肝臓』。

 

 

まず、肝臓の仕事を紹介しよう!

 

 

肝臓の仕事:その①

肝臓は、糖やタンパク質、脂質、ビタミンなどの栄養素を取り込んで、

体に必要な物質に作り替えたり、分解している。

年中無休でフル稼働!

ご苦労さん!!!

 

 

肝臓の仕事:その②

脂肪の消化と吸収にかかせない胆汁は、

肝臓で作られる。

1日、500mlのペットボトル1本分。

 

 

肝臓の仕事:その③

解毒作用も肝臓の大事な仕事の1つ。

薬やアルコールの代謝もしているよん!

 

 

肝臓の仕事:その④

切り傷で皮膚から出血したとき、

傷の程度にもよるけれど、軽度であれば自然と出血は止まる。

これは、肝臓で作られる『血液凝固物質』のおかげ。

 

 

逆に…。

血管内で血液が固まったときに溶解して、

血栓を起こさせない物質『血液凝固阻止物質』も

肝臓で作られる。

ありがたいねぇ~。

 

 

肝臓の仕事:その⑤

体内の血液の約10%が、肝臓で貯蔵されている。

出血がひどいときには、ストックしている、この血液が活躍する。

 

 

肝臓の仕事:その⑥

クッパー細胞は血中を遊走し、

大きな異物をパクッと食べて取り除く、頼もしい存在。

肝臓には、そのクッパ細胞がたーくさん分布し、

私たちの体を守っている。

 

 

西洋医学の『肝臓』と、東洋医学の『肝』とでは、

共通の仕事もあれば、異なる仕事もある。

 

 

共通の仕事としては、血の貯蔵。

体の状態にあわせて、血液量を調整する。

血の巡りにかかわる症状、

例えば、冷え症や婦人科の症状は、

『肝』が影響することが多い。

 

 

 

 

 

 

 

前回のブログにも登場したツボ『三陰交』。

内くるぶしの上にある。

 

 

『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡の上にある。

この経絡は、臓器の『脾』にもつながっている。

『脾』も『肝』と同様、血流のコントロールをする。

 

 

赤いラインは、『足闕陰肝経 あし・けついん・かんけい』という経絡で、

『肝』にもつながっている。

この経絡は枝分かれ、ツボ『三陰交』を通っている。

三陰交に鍼やお灸をすると、2つの経絡を介して、

『脾』と『肝』の症状に働きかけられる。

 

 

ちょっと話がぶれてしまうけれど…。

 

 

 

 

 

 

 

膝(=猿シール)の下にあるツボ『陽陵泉 ようりょうせん』。

このツボの別名は、『筋会 きんえ』。

筋肉痛など筋肉のトラブル時によく用いる。

 

 

『足少陽胆経 あし・しょうよう・たんけい』という経絡上にあり、

臓器の『胆』にもつながっている。

『胆』の相棒は、『肝』。

お互い影響しあっているから、『肝』の症状を治すときに、

『胆』にもつながっている、この経絡上のツボを使うことがある。

『肝』は、筋肉の運動を支配しているんだよぉ~。

 

 

 

 

 

 

 

足の甲にあるツボ『太衝 たいしょう』。

先に紹介した『足闕陰肝経 あし・けついん・かんけい』という経絡上にある。

東洋医学では、臓器が情緒にもかかわる。

『怒』といえば、『肝』。

イライラする!怒りっぽい!感情をコントロールするために、

このツボに鍼やお灸をするんだよぉ~。

 

 

東洋医学の独特な考えは、おもしろいねぇ…。

紹介する臓器は、あと2つだよ~ん!

 

特集~器官や臓器の症状に働きかけるツボたち⑪~脾

お久しぶりです。

5月から始まった特集ブログ。

目、耳、鼻、肺、脳、胃、腸にかかわるツボたちを紹介してきました。

特集も大詰めです!

握りこぶし大。

コーヒー豆の形。

青赤色。

さ~て、この臓器は、な~んだ?

チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ、チ。

答えは、脾臓。

胃の左後方にある。

 

 

脾臓には、リンパ小節が1万~2万個あるらしい。

リンパ小節は、リンパ球が結節集合したもの。

リンパ球は、免疫をつかさどる細胞であり、

血中の異物や細胞をやっつけてくれる。

脾臓は、地味な存在だけど、

リンパ組織の大きな塊みたいなもので、

免疫を起こす場として、重要なんだなぁ…。

 

 

 

第2問! これ、な~んだ?

直径7~8マイクロメートル。

両凹面の円盤状。

赤色。

血液の一部として、血管の中を流れている『赤血球』だよ~ん。

 

 

赤血球は多量のヘモグロビンを含んでいる。

ヘモグロビンは、鉄を含む色素(ヘム)とタンパク質(グロビン)とが

結合した化合物。

このヘモグロビンは、酸素と結合できる特長をもっている。

 

 

鼻や口から吸いこんだ酸素は、

ヘモグロビン、つまり、赤血球と結合し、

血液の中を流れて、全身に行き渡ることができる!

 

 

赤血球の寿命は約120日。

骨の芯にある骨髄で産生され、

古くなった赤血球は脾臓で破壊される。

脾臓って、ひそかに大事な仕事をしているなぁ…。

 

 

これら2つは、西洋医学からみた『脾臓』の働き。

東洋医学ではちょいと違う。

『血流のコントロール』といえば、『脾』の働き。

 

 

 

赤いラインは『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』という経絡。

足の親指にあるツボ『隠白 いんぱく』から始まり、

脚の内側を上がって、おなかを通り、胸の外側を上がって、

わき腹にあるツボ『大包 たいほう』で終わる。

 

 

途中、枝分かれして『脾』にもつながっている。

この経絡上にツボが21個!

経絡は左右対称にあるから、全部で42個!

 

 

 

 

 

『足太陰脾経』の上にあるツボ『血海 けっかい』。

膝(猿シール)の上、やや内側にある。

河川の水が下って海に集まるように、

このツボは『血を集める』作用がある。

婦人科の症状、例えば月経不順を治すために、

このツボに鍼やお灸をするなぁ…。

 

 

 

 

 

『足太陰脾経』で、一番メジャーなツボは『三陰交』。

内くるぶしの上にある。

婦人科の特効穴といわれている。

 

 

東洋医学では、『脾』の相棒は『胃』。

『脾』は『胃』とともに、飲食物の消化や吸収の働きもになっている。

胃もたれや食欲不振など、胃腸のトラブルのとき、

『胃』や『腸』だけでなく、『脾』の状態を整えることも

考えるんだなぁ…。

東洋医学って、奥が深い!

 

 

今日で特集ブログを終わらせたかったが、

中味がてんこもりで、なかなか終わらない…。

次回はこれを特集するよ!

何の臓器かわかるかな?