コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

むくみと鍼灸と経絡と五臓六腑の関係

今月のお灸教室のテーマは、『むくみ』。

予習をしていました。

それを皆さんに、おすそわけ!

 

むくみについては、ブログで何回も取り上げてきました。

今回は、五臓六腑に注目しながら、

むくみについて書いてみます!

よろぴくぴくぅー!

 

私たちの体の中の水分は、体重の約60%。

その水分のことを東洋医学では、

『津液 しんえき』といいます。

五臓六腑の中の『脾 ひ』は、口の中から取り込んだ

飲食物から、津液を作り出します。

脾の働きが悪いと、津液が滞って、

むくみの原因になることもあります。

ここでいう『脾』は、西洋医学でいう『脾臓』とは

若干働きが異なります。

 

赤いラインは、『足太陰脾経 あし・たいん・ひけい』

という経絡。

この経絡は、脾にもつながっています。

経絡は、全身に張り巡らされた通路です。

エネルギーと栄養分を全身に送っています。

 

むくみの鍼灸治療は…、

この経絡上のツボに鍼やお灸をする

     ↓

脾の働きが改善

     ↓

津液の滞りが改善

     ↓

むくみが改善

 

 

次にご紹介するのは、『腎 じん』。

体の中で利用され汚くなった津液は、

腎に運ばれてきます。

ここで、津液は、再吸収されたり、尿として膀胱に

運ばれます。

腎は、全身の水分代謝を調節しています。

腎の働きが悪いと、この水分調節がうまくいかなくなり、

むくみの原因になることもあります。

 

赤いラインは、『足少陰腎経 あし・しょういん・

じんけい』という経絡。

この経絡は、腎にもつながっています。

この経絡上のツボに鍼やお灸をして、

むくみを改善します。

 

 

最後にご紹介するのは、『膀胱』。

 

赤いラインは、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・

ぼうこうけい』という経絡。

この経絡は、膀胱にもつながっています。

尿という水分を体から排出するという点では、

膀胱も水分代謝に大きくかかわっています。

むくみの治療に、この経絡上のツボを使うこともあります。

 

 

こんなふうに、五臓六腑と経絡とツボの特性を

考慮しながら、鍼やお灸をしているんですよ。

東洋医学は、独特な考え方をします。

難しいけれど、おもしろい!

 

コトーの鍼灸スタイル~お灸伝導師になりたい!?!

皆さんは、自分の仕事や趣味、習い事など、

取り組んでいることについて、

その良さや魅力を尋ねられたら、

スラスラスラ~と即答できますか?

どうでしょう…。

 

私は、昨日、お灸の良さについて聞かれました。

私の仕事の相棒であるお灸…。

 

お灸の良さ、その1。

お灸も鍼も、ヒトがもっている自然治癒力を高めて、

症状を治す医学です。

そのため、体に負担がなく、ほとんど副作用がなく、

安心して受けられます。

 

お灸の良さ、その2。

お灸も鍼も、症状や体質を治すだけでなく、

未病といって症状が現れる一歩手前の状態を治したり、

養生といって健康を維持できます。

 

お灸の良さ、その3。

ツボの取り方さえわかれば、自分で簡単にできる。

 

お灸の良さ、その4。

お灸をし続けると、体調の変化がすぐわかる。

例えば…、

「あれれ?昨日はお灸の温かさがすぐ感じたけれど、

今日は全然感じない…」

「あっ、そうか!今日は冷房のガンガン効いた部屋に

長くいたからなぁ…。 冷えがぶり返したかな…」

「今日はシャワーじゃなくて、浴槽につかって

全身をじっくり温めよう!」

体調のちょっとした変化に、すぐ気づき、

すぐ対処すれば、体調が大きく崩れることは

なくなります。

 

お灸の良さ、その5。

お灸の温かさが体も心もリラックスさせる。

 

お灸の良さ、その6。

お灸の材料は、モグサ。

モグサの原料は、乾燥したヨモギ。

ヨモギの燃えるにおいで、体も心もリラックス!

 

お灸の良さ、その7。

ゆったりとした時間を過ごせる。

効率よく仕事や家事をこなすために、

〇〇しながら、△△をして…、と

慌ただしく日々を過ごしがちですが、

お灸は〇〇しながら…とはいきません。

モグサの火が消えるまで、ただ待つ。

お灸以外は何もしない。

そんな時間って、貴重だと思います。

 

 

昨日、仕事が終わってから、

当鍼灸院でテレビの撮影がありました。

そのときに、出演者の内堀富美さんから、

お灸の良さを尋ねられました。

返答し始めたら、

お灸教室や鍼灸治療の一場面、一場面を

ぼわん、ぽわんと思い出しました。

「〇〇さんとお灸についてこんなふうに話したなぁ~」

「こんなこと、感じたなぁ~」

そんな経験の積み重ねにより、

広い視野と私なりの表現で、

お灸の良さや魅力を伝えられるようになるのかなぁ…。

昨日のテレビ撮影終了後に、そんなことを考えていました。

 

放送は、5月8日(水) テレビ西日本 『ももち浜ストア』の

午前9時50分からです。

『水曜マイスター』というコーナーで、

ツボやお灸(台座灸、棒灸)を紹介します。

よかったら見て下さーい!

 

台座灸
台座灸
棒灸
棒灸

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気持ちいいよ!

 

『昭和』に浸る!

4月29日の今日は、『昭和の日』。

思いきり、『昭和』に浸ってみます!

 

 

昭和50年頃から使っている下敷き。

傷だらけで、今は、カッターを使うときの

台紙となっています。

昭和50年って、1975年。

ということは、38年間使ってるぅ~~~!

 

 

同じく昭和50年頃、図工の時間に彫って

色付けした木箱。

図工が大好きな小学生でした。

 

 

昭和51年頃、はまっていたクロス・ステッチ刺繍。

その針が、かろうじて1本残ってるぅ~~~!

はまっていたのは、数か月間。

それ以降は1度も使っていない。

裁縫箱の中から見つけた1品です。

 

 

昭和61年に父から譲り受けた金槌。

父の祖父の祖父は、大工の棟梁でした。

私の日曜大工好きは、父の影響かと思っていましたが、

遺伝子によって、脈々と引き継がれているんですねぇ…。

 

 

現役で、毎日使っている昭和のものといったら、これ!

昭和61年に購入しました。

27年間、洗濯のときにお世話になっています。

 

 

手元にある鍼灸本で一番古いのが、この2冊。

第1版が昭和34年に発刊され、

第6版が昭和42年に増刷されています。

鍼灸の仕事をリタイアした大先輩から

いただきました。

私がまだ理学療法士(リハビリ)の仕事をしていた時、

この大先輩から鍼灸治療を受けていました。

鍼灸院を出るときには、体だけでなく、心も元気になり、

「よぉ~し、明日も仕事、頑張るぞ!」と、

毎回思っていました。

そして、

「自分も、患者さんにそう思っていただける

治療家になろう!」と、心に誓っていました。

リタイアされた大先輩の心意気は、私に引き継がれ、

私の心意気が、誰かさんに引き継がれたら、

うれしいですね…。

 

腰痛を治す『承山・しょうざん』というツボ

もうすぐゴールデンウィークですね。

皆さんは計画を立てましたか?

コトーは、山に登りたいなぁ…。

新緑と、その向こうの木漏れ日と、

その向こうの鳥のさえずり…。

自然の中にすっぽり包まれたーい!

 

山!山!!山!!!

今日のブログは、名前に、『山』という漢字がつく

ツボについて、書いてみよう!

安易な発想…。

 

メジャーなツボ、361個のうち、

『山』という漢字が入っているツボは、1個だけ!

意外!!!

体のへこんだ部位にあるツボは、

『谷』とか『池』という漢字が入っています。

体の盛り上がった部位にあるツボは、

『山』という漢字がたくさん使われてもよさそうですが…。

 

貴重な1個は、『承山 しょうざん』というツボ。

ツボ・モデル君の登場!

 

 

どこの部位かわかりますか?

膝裏から踵にかけてです。

ふくらはぎの筋肉の一番盛り上がっているところに

あるのが、『承筋 しょうきん』。

その下で、ふくらはぎの筋肉が腱に移行するところに

あるのが、『承山』。

まぎらわしい名前ですよね。

鍼やお灸で腰痛を治すときに、

『承山』というツボをよく使います。

 

赤いラインは、『足太陽膀胱経 あし・たいよう・ぼうこうけい』

という経絡。

『承山』は、この経絡の上にあるツボです。

『足太陽膀胱経』という経絡は、腰にも通っているので、

腰痛治療にも用いられます。

腰にあるツボだけでなく、

遠く離れた足のツボも腰痛に効きます。

 

このツボは、下半身の冷えや、脚のむくみや疲れにも

効きます。

私のおすすめは、灸頭鍼(きゅうとうしん)。

 

 

鍼先にモグサをのせてお灸もします。

自分は仕事中立っていることが多く、

脚が疲れると、自分で『承山』に灸頭鍼をします。

ふくらはぎの奥までふわっと温まり、

こりかたまっていた筋肉がほぐれて、

脚が軽くなります!

 

コトーの鍼灸スタイル~『適度』って奥深い…

先日、ラジオで、自然農法を実践している方の

インタビューを聴きました。

畑を耕さず、雑草も取らずに、野菜を育てるそうです。

 

「いろいろと手を加えると、

かえって野菜の成長の邪魔をすることになる」

 

印象深い話でした。

その時に…、

理学療法士(リハビリ)の仕事をしていた頃の、

大大先輩の話を思い出しました。

 

「運動療法のハンドリングのテクニックには、

グレードがある。

最もレベルが低いハンドリングは、

セラピストが患者さんにたくさん触れて、

動き自体を誘導する。患者さんを動かす。

最もレベルが高いハンドリングは、

患者さんには触れずに、

口頭指示だけで動きを導き出す。」

 

セラピストが患者さんを動かせば、

患者さんは自分では動かなくていいので、

楽ちんですが、動き方はなかなか学べません。

運動麻痺などがあり、自分の意志では

体を動かしにくい患者さんにとって、

口頭指示だけで動くのは、

非常に難しくなります。

また、口頭指示をするセラピストは、

適確な指示が要求されます。

どこまで手を加えずに、ハンドリングできるか…。

常に考えながら、仕事をしていました。

 

 

鍼やお灸は、自然治癒力を活性化して、

症状を改善します。

鍼灸で使うツボには、各々効能があります。

たくさんの効能をもつ、万能のツボもいます!

どのツボに、どんな鍼やお灸をしたら、

どんなふうに諸症状に効かせられるか。

刺激の量が少なすぎても多すぎても、

自然治癒力を十分には引き出せない…。

そう思っています。

最適なツボと、最適な手技と、最適な刺激量は???

鍼灸師になってから、常に考えていることです。

若輩者の鍼灸師が偉そうなことを書いちゃいましたね。

ブハハハハーッ!

 

おまけの話、その1。

最適な量と言えば…、

朝食や昼食など仕事前の食事は、腹八分目ぐらいが、

体も脳みそも回転しやすくなると自覚しています。

がっ!

最近、物足りない!

パクパク食べ過ぎちゃう!

体の新陳代謝が上がっているわけではないので、

余分な脂肪が燃焼できず、

体に蓄積されてしまう!

危ない! 危ない!

危ないです!

 

おまけの話、その2。

リハビリ関係の本ばかりだった本棚は、

いつの間にか鍼灸本だらけになりました。

理学療法士の養成学校に入学した29年前に

購入した本は、もう2冊しかありません。

なんか、さみしいな…。