コトー Blog & Vlog

東洋医学のこと、鍼灸治療のこと、パーソナルトレーニングのこと、日々の暮らしのこと…。カテゴリー別に書き連ねています…。ちょこっと、動画も始めました…。

皮内鍼(ひないしん)の底力…

鍼治療とお灸治療は、奈良時代に

仏教と共に中国から入ってきて、日本に浸透しました。

皮内鍼は、そのときに伝わったものではなく、

昭和26年、えーっと今から64年前に、

日本人の赤羽幸兵衛氏が考案したものです。

 

 

1円玉の下にあるクエッション・マークが皮内鍼。

 

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太さ0.14mm、長さ5mm程度の小さな小さな鍼です。

 

 

リングの部分をピンセットでつまみ、

皮膚の1mm下を、皮膚と水平に2~3mm刺します。

 

 

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小さく切った医療用テープで鍼を固定します。

鍼のリング(頭)の下にテープを貼るので、通称『枕』といいます。

 

 

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最後に皮内鍼全体を覆うようにテープを貼ります。

通称『布団』といいます。

 

 

鍼の片端がリングになっているので、

鍼全体が皮膚に入ることはありません。

『枕』と『布団』で鍼をしっかり固定するので、

鍼が動くこともなく、違和感はありません。

2週間ほど置いて、ツボを刺激し続けます。

 

 

当鍼灸院では、頑固な肩こりには、

肩のガチガチな筋肉に皮内鍼をします。

じわーっと血行が改善し、筋肉がやわらぎます。

 

 

脚のむくみには、水分代謝を促すツボに皮内鍼をします。

少しずつむくみが減り、脚のだるさもやわらぎます。

 

 

つらい生理痛には、生理の1週間前から皮内鍼をします。

血のめぐりを改善するツボを刺激し続け、

生理痛がやわらぎます。

こーんなに小さな鍼なのに、しっかり働いてくれる

たのもしいヤツです!!!

 

 

福岡は暑さがぶり返し、体にこたえますねぇ~。

日が暮れて、ただいま室温26℃、湿度50%。

珍しく湿度が低い!

コトーの目尻のシワは増殖中!

 

 

押尾コータロー氏のギターと鈴虫のセッションを聴きながら、

このブログを書いています。

皆さんの住む街の天候はいかがですか?

今年は気温の変動が激しいですね。

皆さん、体調を崩されないよう、気をつけてくださいね。

 

お灸&ストレッチング&コトー

理学療法士の仕事をし始めてから、

何度も腰を痛め、鍼灸院に通っていました。

脚のむくみもあり、点灸(てんきゅう)の仕方を教わり、

自分でもせっせとお灸をしていました。

 

 

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点灸は、昔ながらのお灸。

モグサを指でひねって米粒大の円錐形にして、

先端に線香で火をつけます。

燃え終わるときにチクッと一瞬熱くなります。

それがツボの中にシュッと伝わり、

効いているぅ~~~感じがしました。

 

 

腰や脚の筋肉を自分でもゆるめようと、

ストレッチングも始めました。

お風呂上りは血行がよくなり、筋肉もゆるみやすいので、

毎日お風呂上りにストレッチングをしていました。

 

 

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開脚して上半身を前に倒し、内ももの筋肉のストレッチング。

ずーーーーーっと続けていると、

床に顔がつくようになりました。

ときどきこの姿勢で爆睡!

目覚めたときにはストレッチングをしすぎて、

なかなか身動きがとれませんでした。

 

 

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一番きつかったのが、このストレッチング。

正座から上体を後方に倒したような姿勢。

太ももの前の筋肉のストレッチングです。

この姿勢のまま爆睡!

しびれを切らして覚醒!!

上半身を左右にひねって、なんとか膝を伸ばすと、

足先まで一気に血液が流れ、

しびれよりも痛さでのたうちまわる…。

何度もこの失敗を繰り返し、

片脚ずつこのストレッチングをするようになりました。

 

 

30年経った今、鍼灸師としてお灸教室を開催し、

理学療法士の経験を活かして、

ストレッチングも指導しています。

お灸は台座灸と棒灸を使っています。

 

 

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台座灸は台座の上にモグサがのっています。

台座の底にはシールがついているので、

ツボに貼りやすく、とーっても簡単にお灸ができます。

 

 

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棒灸はモグサを和紙で包んでタバコ状にしています。

先端に火をつけ皮膚から3cmほど離して温めます。

どちらもほんわか温かいです。

 

 

ストレッチングは上記のようなハードなストレッチングではなく、

どなたでも無理なくできるストレッチングを指導しています。

 

 

ここ数年、お灸講座の講師として呼ばれるようになりました。

平成27年10月20日(火)に、

太宰府市いきいき情報センターで開催されるお灸講座では、

ツボ押しとストレッチングも行います。

テーマは『しつこい首・肩・腰のコリを自分でほぐそう!』です。

太宰府市以外の方も参加できます。

興味のある方は、トップページ・お知らせの

『ツボ押しとお灸&ストレッチ講座in太宰府市いきいき情報センター』

ご覧ください。

一緒にお灸&ツボ押し&ストレッチングを楽しみましょう!

 

 

たった5分間のストレッチングですが、

入浴後は今でもストレッチング中に爆睡するので、

入浴前にしています。

寝る前にストレッチングをすると、

入眠中に筋肉がリラックスしやすく、

朝起床したとき、体の調子がいい!

さっさとストレッチングをして、さっさと入浴し、

ぐっすり眠りたいのに、

入浴前でもストレッチング中に爆睡してしまう…。

う~~~~~……………。

よい子の皆さんは、『ストレッチング中の爆睡』なんて、

コトーの真似はしないでくださいね。

 

中国留学思い出し日記~月日は経っても…

早口でまくしたてられ、

「何を言っているかわかんないよー!」と

キレたところで目が覚めた。

見慣れない天井。

あっ、そうか、ここは中国なんだ…。

今日も1日が始まる。

 

 

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留学前に電子辞書を買っておいてよかった。

 

 

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ウエスト・ポーチに入れて学校へ。

 

 

中国語の勉強は、電子辞書片手に予習・復習をしないと、

授業についていけない。

クラスメイトは、韓国、ベトナム、タイ、フィンランド、チェコ、

ウクライナ、中央アフリカ、サモア、ガーナ、イエメンから

来ていた。

共通語は英語。

中学・高校と6年間も英語を勉強したのに

話せないのがなさけない…。

でも、「構内の食堂で昼食を食べよう!」と、

クラスメイトはよく誘ってくれる。

みんなと一緒にいると、心がなごんだ…。

 

 

トラブルが相次ぎ、鍼灸の勉強のめどは立っていない。

このために留学したのに…。

現地で知り合った日本語専攻の中国人大学生が、

何度も鍼灸関係先と掛け合ってくれた。

何を言われてもひるまない彼女のおかげで、

半年後に鍼灸の勉強がスタートした。

 

 

小さな診療所。

やはり言葉の壁は厚い。

聞き取れない話は書いてもらった。

帰宅後に電子辞書で調べても、

75歳の先生の書く旧漢字は載っていない。

中国語の家庭教師をお願いしていた中国人大学生の

専攻が古文。

彼女は旧漢字も知っていたので、随分教わった。

 

 

1年半後に帰国。

留学中ほとんど日本語を話さなかったせいか、

目の前の建物の名前が出てこない。

えーっと、えーっと、えーっと、

あっ! コンビニだ。

 

 

帰国してすぐ出張鍼灸を再スタート。

でも、心の中が空っぽになっていた。

留学中のことを思い出したくなかった。

なんでだろう。

自分なりに必死に勉強してきたのに…。

このままでは留学したことを後悔しそう…。

ヤバい!

留学中のことは、しばらく心の奥深く封印しよう。

 

 

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1年半ぐらいして、

留学中のことを書き出してみようと思い立った。

書き始めると、次から次へと思い出し、

あっという間にノートが埋まった。

つらいことだけではなかった。

もう大丈夫。

封印をほどこう。

 

 

ブログでもこのノートを基に、

『中国留学思い出し日記』(画面右のカテゴリーの下から2番目)を

スタート。

数えてみたら今日で40話。

そんなに書いたんだ。

ブログの原稿を書くときも

そばに電子辞書がいる。

 

 

最近、その電子辞書の画面が白んで読みにくい。

9年間使っている。

もう寿命かな。

でも、思い出がたくさんつまりすぎて、

新しい電子辞書を買えないでいる…。

 

 

clinic_20070127_001
<診療所 2007.01.27.>

 

 

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<大学構内 2006.11.21.>

 

 

kouzan_tour_20070413_001
<黄山旅行 2007.04.13.>

 

 

reizan_tour_20071103_001
<霊山大仏旅行 2007.11.03>

 

 

背中のコリを鍼とお灸でとろう!

10月の頭まで暑いだろうなぁ…。

そう覚悟していましたが、朝晩は涼しく、

日中も暑い~~~~~~~!ってほどではありません。

一気に不快指数が減ると、気を張っていた体がゆるむように、

やたらと眠かったりだるかったり…、

体調が不安定になりやすいですね。

 

 

ぎっくり腰をしちゃってぇ!

首こりや肩こりがひどくなって!

腰も重い気がする!

そう言いながら鍼灸院に駆け込んでくる方も増えています。

そんな方々の共通点は、背中のコリ。

 

 

 

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背骨は、7個の頚椎(けいつい)、12個の胸椎、5個の腰椎、

仙骨(せんこつ)と尾骨で構成されています。

12個の胸椎の左右には肋骨がついています。

頚椎、胸椎、腰椎の1つ1つの骨は、靭帯(じんたい)で結ばれています。

そして、背骨を支えたり動かしているのが筋肉です。

 

 

背中を伸ばすときに働く筋肉は1つではありません。

最長筋(さいちょうきん)、腸肋筋(ちょうろくきん)、

多裂筋(たれつきん)、回旋筋(かいせんきん)、

頭半棘筋(とうはんきょくきん)、棘筋(きょくきん)、

腰方形筋(ようほうけいきん)、棘間筋(きょくかんきん)、

横突間筋(おうとつかんきん)、広背筋(こうはいきん)。

うわ~ぉ、10個!

筋肉のイラストを描こうとしましたが、あまりの多さに

描く前にギブアップしました…。

筋肉たちは頭蓋骨(後頭部)、頚椎、胸椎、腰椎、

肋骨、仙骨、腸骨、と様々な骨についています。

 

 

これらの筋肉の中でも、体の表面に近い筋肉がこってくると、

筋肉の盛り上がりを視診や触診で感じます。

コリが悪化すると筋肉はまるでピアノ線のように

硬いスジとなって感じます。

 

 

スジがあると背中のコリや痛みはなかなか取れないので、

丁寧に後頭部、首、背中、腰、お尻に触れて、

スジが隠れていないかチェックします。

スジを見つけると、そこにちょこちょこっと鍼を置いて、

スジをほぐします。

一緒にお灸をすると血流を促し、スジもほぐれやすくなります。

 

 

daizakyu_tisin_yk_001
<鍼+台座灸>

 

boukyu_tisin_yk_001
<鍼+棒灸>

 

kyutousin_yk_001
<灸頭鍼>

 

 

背中を伸ばす筋肉は背骨だけでなく、

重たーい頭や腕も支えています。

首や肩・腰のコリが強いと、背中のコリは気づきにくいですが、

背中もしっかりほぐしてほしいなぁ…って思います。

 

なんとか残暑を乗りきろう!

今年の梅雨は雨が降らないなぁ…。

と思っていたら、雨、雨、雨、雨。

最高湿度99%!

部屋のどこに触れてもじとっと湿っている。

気温も高く、不快指数もマックス!

この後、猛暑がやってきたら、相当体にこたえるなぁ…。

と思っていたら、猛暑が止まらない。

夕立が降ったら少しは涼しいのに…。

と思っていたら、スコールのような雨。

でも、涼しくはならず、蒸し暑さ倍増!

お盆が過ぎ、朝晩は気温が下がるが、

日中は暑い!暑い!!暑い!!!

こんな調子では体をいたわってあげないともちそうにない。

 

 

コトーがこの夏に気をつけていることは3つ。

1つ目は睡眠。

暑さも冷房のひんやりさも体を疲れさせる。

その日の疲れをその日にとるには、

夜更かしせずに睡眠!

しっかり寝ている間に、

痛んだ体の細胞よ、しっかり修復してくれ~~~と、

祈っている。

 

 

2つ目は食事。

しっかり食べてエネルギー補給!

冷たい物をとると体はバテやすいので、お茶は常温のもの。

でも、あまりの暑さに、アイスクリームの誘惑に

何度も負けている…。

 

 

3つ目はプラスαの体力をつけること。

気温や湿度の変動が激しいと、体力の消耗も激しい。

仕事や家事など日常生活をこなす体力+αがないと、

バテやすい。

プラスαの体力は、普段の生活をこなしているだけでは

なかなかつかないと思っている。

この時期は冷房の効いた中で、ほどよく汗をかく程度の

運動しかできないが、ほそぼそと続けている。

 

 

ところで、鍼やお灸をするツボには、

エネルギーを補給してくれる、たのもしいヤツがいる。

 

 

trunk_front_001
<体幹>
trunk_front_002
<腹部>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えば、『関元 かんげん』。

下腹部にある。

右の写真では一番左下のツボ。

といっても、下腹部の中央にある。

下腹部にエネルギーが集まり、

そこから全身に行き渡る、と東洋医学では考えている。

『関元』に鍼やお灸をしてエネルギー補充!

 

 

aps_ki1_yk_001

例えば、『湧泉 ゆうせん』。

足の裏にある。

足少陰腎経(あし・しょういん・じんけい)という経絡の上にあり、

この経絡のエネルギーが湧き出ることから、

この名前がついた。

『湧泉』にお灸をしてエネルギー補給!

暑い夏でも気持ちがいいよ!

 

 

当鍼灸院の周りでは、ツクツクボウシがまだ大活躍。

皆さんの住む街ではいかがですか?

なんとか残暑を乗りきりましょう!!!